紫嶋 "お梅は呪いたい" 2026年2月5日

紫嶋
紫嶋
@09sjm
2026年2月5日
お梅は呪いたい
「塞翁が馬」「禍を転じて福となす」という言葉があるが、この小説の物語もまさにその通り。呪いの人形・お梅の悪意と害意によるアクションが、巡り巡って周囲の人間をどんどんと幸せにしてしまう、笑いあり感動ありのドタバタヒューマンコメディ……といったところだろうか。 何がどう転んでいくのか、毎話ピタゴラスイッチに似たワクワク感がある。各話ごと独立しながらも、前の話に登場した人物が別の話にも関わってくるなど、クスリとできる仕掛けもある。 人形のお梅自身は決して改心することはなく、どこまでも純度100パーセントの悪意で、呪いの人形としての本懐を遂げようと努力(?)しているのが良い。結果的に人間を幸せにしてしまい、毎回ひとり悔しそうにしているところに愛嬌も感じてしまう。これからもお梅にはどこまでも邪悪な呪い人形でいてもらいたい笑 作中には時事ネタや作者のメタ的なツッコミなどもあり、それをユーモラスと捉えるかサムいと捉えるかは少々人によって分かれるところか。良くも悪くも、今この時代にリアルタイムで楽しむ用のエンタメ小説だろう。
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