
あんどん
@andon_tenten
2026年2月7日
傲慢と善良
辻村深月
読み終わった
再読
ネタバレあり
⚠ネタバレ感想
私は傲慢な人間だ。
本書にそれを突きつけられた。
恋人・友人・仕事のパートナー……。誰かを"選ぶ"タイミングは人生のなかで多々ある。そこに注目して、高い解像度で書き上げる辻村深月さんに驚いた。私たちが誰かを選ぶ時に無意識に行なっているプロセスを事細かく書かれていて、自分はこんなふうにしていたのか……と気づかされる。
さて、私たちは誰かを選ぶとき、自分との相応しさに着眼して、無意識に点数化していることを本書に暴露される。もちろん、私もそうしてきていた一人だ。あの人は相応しい、相応しくない(良くも悪くも)と線引をし、選び、選ばなかった方を理解しようとはしなかった。真実も金居や花垣に対して「お話にならない人たち」とぶった斬っていた。話し合うこともできたかもしれないのに。理解することもできたかもしれないのに。
架と真実が最終的に結婚できたのは、距離を置き、話し合うことができたからだろう。架に70点をつけられたことに傷ついた真実は失踪。しかし、最後には架に傷ついたということを話す。真実も架が引きずっている過去を知り、理解しようとする。自分が選んだ、大切な相手だからこそ、嫌だと思うことは嫌と伝え、好きだと思うことは好きと伝えなければいけないのだ。
(2026.2.6 読了)
