4分33秒 "曾根崎心中 新装版" 2026年2月10日

4分33秒
4分33秒
@433
2026年2月10日
曾根崎心中 新装版
曾根崎心中 新装版
角田光代,
近松門左衛門
映画『国宝』を見た話をしたら「曽根崎心中の現代語訳は角田光代がいい」と勧められたので読み始める。 初っ端から、朦朧とした夢うつつの感覚とか、遊女たちの低いざわめきとか、場の空気がまるごと身体に届いてくるものがある。 このまま読み進めたら、自分がどうかなっちゃうんじゃないかと心配しながらも、オチを知ってるからこそ目が離せない。命懸けの恋に、正しく没入。 終盤、この生地獄から解放されたいっていう覚悟に至る諦念が、結末に向かって加速しながら、次々と現世のしがらみを剥ぎ取っていく。 その果てにある道行は、絶望の終幕でも、転倒した救済でもなく、純化された二人の世界が成就する、一生に一度の晴れ舞台なのだ。
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