みっつー "そういうふうにできている" 2026年2月8日

そういうふうにできている
さくらももこさんによる、妊娠の発覚から子どもを産むまでの間に起こった心身の不安や、自己との対話を通して「脳」「魂」「心」と向き合っていったりするエッセイ。 心が不安定なときでもしっかりと仕事をこなし、半端ない責任感だなぁと関心していると、ものすごく真剣に便秘の話やらオナラの話をしだしたりするそのバランス感覚が「さくらももこしてる!」という気持ちにさせられる。 自然分娩や、帝王切開についての描写がかなり痛々しく、顔を男梅のようなシワだらけの顔で読んでいた。すごい、非常に痛そう。世の中の女の人がその痛みに耐えて子どもを産み、育てていらっしゃるかと思うと頭が上がらない。人にとっての死に近い行為を体験を超えて、私たちはこの世に存在しているのかぁ、おかん、ありがとう。 巻末にさくらももこさんとビートたけしさんによる対談も収録されていたのだけれど、こちらもとても興味深かった。 『そういうふうにできている』とタイトルにもある通り、このエッセイは妊娠について書いた物でありながら、どちらかというと、自分との対話や、世界との繋がり、宇宙との繋がり、それらを「脳」「魂」「心」を通して綴ったエッセイでもある。 たけしさんも大きな事故を経験して、精神と肉体についての考えをより深めて行ったという。 死ぬのは怖いし、死に近づくようなことも怖いけれど、それらについて考えることは、恐れることは、むしろ自分の人生を描き切るために重要な思考実験のようだと、対談を読んで感じた。 前回のももこさん体験が旅行エッセイでワイワイしていたものだったため、今回でまた新たなさくらももこ像が見れて気分ウキウキである。 いつか自分の悩みや不安を「こういふうにできている」と理解できれば、未だに見つけることは出来ていない「なりたい自分」に少しだけ近づけるかもしれないなぁと思いました。
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