
きん
@paraboots
2026年2月9日
ロッコク・キッチン
川内有緒
読み終わった
僕にとって今年一番のエッセイかもしれない。
国道6号線、ロッコク沿いの街に住む人たちは一体どんなものを食べているのか、食をテーマにしたエッセイをその地域に住む人たちから公募するところから話がすすむ。川内さんはじめとするロッコクプロジェクトのメンバーが、実際にエッセイを書かれた人たちに会いにゆき話を伺う形で描かれる本書。
東日本大地震後、今まで語られた言葉、語られなかった言葉、言葉にならなかった言葉を一織のタペストリーのように川内さんが綴り、オールドレンズで撮った画のように一ノ瀬さんが情景を切り取る。
感動的、抒情的とは対極にあるのにその人たちの生活が見えてきて、グッとくるものがある。読後、胸に迫るものがあり、言葉がうまく出てこない。
震災直後、ぼくも被曝や汚染、線量や原発の是非について、よく知りもせず、Twitterで発信していたことを思い出す。その言葉は、意図せず誰かを傷つけ、誰かを排除しようとし、自分の恐れそのものだった。今はただ、無責任にもだんだんと思い出せなくすらなっている。原子力災害の是非を問うことも、それを言葉にして発することももう長くしていない。
本書を読み、いま現在のロッコクに会いに行きたくなった。純粋に自分の目で見に行きたくなった。
そしてできるだけ多くの人に本書を読んで欲しいと思った。
追記
今年上映予定のロッコクプロジェクトの映画も是非見てみたいし、川内さんが纏める前の公募で集まったエッセイも読んでみたい。









