
No.310
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2026年2月9日
星を継ぐもの【新版】
ジェイムズ・P・ホーガン,
池央耿
読み終わった
論理的なミステリーとしてだけでなく、文章の抒情性にも心を掴まれた。
月面や木星でのフィールドワークの描写の美しさや、それまで論理の積み重ねだったストーリーが遠い時代を確かに生きた人間の物語へと昇華される場面の高揚感がとてもいい。
各々が専門分野の自説を譲らず喧々諤々の議論を繰り広げていたり、閉鎖空間で共通の謎に向き合うことで信頼が生まれたりと、科学者たちの人間臭さを味わえるパートも面白かった。
学問的な対立はあっても、「真実を知りたい」という純粋な好奇心は共通しているところがいいな。
主人公が優秀なあまりマネジメントから現場作業までの全てをやらされていて、「が、頑張れ……!」と思ったりもした。
謎が謎を呼び、その度に物語のギアが上がっていくのが好きだった。
カタルシス溢れるラストシーンを駆け抜けた時の爽快感たるや!
次作『ガニメデの優しい巨人』も早く読みたいと思う。



