
さんかく
@reads_7127
2026年2月9日
凍りのくじら
辻村深月
読み終わった
人からもらった本
この作品を読みながら、『凍りのくじら』というタイトルの意味を考え続けていた。
ドラえもんのアイテムが印象的な物語だからこそ、なぜくじらなのだろうと疑問だった。
読み終えて、凍りのくじらとは救われる以前の姿そのものなのだと感じた。
病を抱える芦沢光も、スコシ・ナントカと自分で決めたラベルに縛られる理帆子も、流氷に動けずに喘ぐくじらなのではないかと思った。
ドラえもんの道具やラベリングは「あったらいいな」という一時的な救いにはなるが、状況が変わればそれ自体が流氷になることもある。
辻村深月は、希望ではなく苦しさ側をタイトルに据えることで、違和感を持たせ読者に考えさせることが目的だとしたら、まんまと策にはまってしまった笑
なんにせよ読み応えのある1冊でした。
