舳野 "貧乏カレッジの困った遺産" 2026年2月8日

舳野
@henomohe
2026年2月8日
貧乏カレッジの困った遺産
貧乏カレッジの困った遺産
ジル・ペイトン・ウォルシュ,
猪俣美江子
本当に大事なものは金になりにくい。安定した食料や医療、そして教育の供給。 セント・アガサにも赤字の波が押し寄せ「金にならない」古典文学の学部の存続など風前の灯火。 対照的に何をしたいかではなく金だけを求める組織の会長ジェリアスがかつて自分をはねつけた母校に『凱旋』し、そこに社会主義者の職員とやりあい倒れたところをイモージェンが手当したことで彼女は組織に誘われ、さらに彼が命を狙われていると告げられる。 学校というある種の聖域にいたイモージェンがただ金と欲だけで動く人々の中に放り込まれ、それでも最後まで自分を見失わずに正しいことをしようとする。 黒幕が最後にそれを選んだのは、イモージェンの損得無しの正しさに触れたからではないだろうか。 ラスト、悪気はないがただただ自己中な人々の幸せを背に決然とひとりで歩く彼女は孤独かもしれないが私は好きだ。
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