4分33秒 "解像度を上げる" 2026年2月12日

4分33秒
4分33秒
@433
2026年2月12日
解像度を上げる
仕事で課題解決に取り組む際、まず意識すべきは「その課題への解像度が十分かどうか」を疑うことだ。解像度が足りないと、本質的な解決に至らず、どれだけ努力しても的外れになることがある。大きな目標も、細かく分解して初めて打ち手が明確になる。たとえば、売上改善という漠然とした目標でも、原因分析や時間軸を丁寧に分解しなければ、具体策は打てない。 本書ではこの解像度を、モニターの画質になぞらえて説明している。「深さ」「広さ」「構造」「時間」というフレームを意識することが大事だ。深さが不足すれば根本原因を見誤り、広さが不足すれば視野が偏る。構造を把握しなければ意味のある洞察は導けず、時間の解像度が粗ければ改善策のタイミングを逃すことになる。 一方、手持ちのカメラを3000万画素から2400万画素に乗り換えた経験から言えば、解像度が高いことは「細かく刻める能力」に過ぎず、画質を決める決定的要素ではない。高すぎる解像度はかえってノイズに振り回され、本質を見失うこともある。写真で最も重要なのはレンズだ。レンズは空気を連れてくるように、状況や文脈を正確に捉える視点を与えてくれる。 本書でもこの「レンズ=思考の枠組み」の重要性に触れている。 とくに、どんなに素晴らしいものを作っても、課題を越える価値は生み出さないという見解はハッとさせられた。 立場は逆になるが、AI利用に置き換えると、AIは無駄なことをしない、故に、私の課題の枠を越える回答はしない。やりたいことを実現はしてくれても、それが本質的な解決であるかは、課題設定をいかに高く引き上げられるかにかかってる。例えばプログラミングについても、その点では常に最新技術を学び続ける本職には敵わないと思う。何を問うかの設計力がアウトプットの上限を決める(リスペクト) 話を戻すと、先の解像度4要素「深さ」「広さ」「構造」「時間」を上げるポイントは「思考」「情報」「行動」をもって高速で回していくことだという。 結局、本書は「解像度を上げる」をフックに、課題解決の考え方を高い解像度で整理した一冊である。著者が参考にした書籍も多数紹介されており、興味があれば手に取ると、自分の課題解決フレームを広げるヒントが得られるだろう。毎度ながら英和出版は、実務に役立つ良書を出してくれる。
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