無重力くらげ "悪の教典 下" 2026年2月11日

悪の教典 下
悪の教典 下
貴志祐介
『死体を隠したければ、死体の山を築くしかない。』そうはならんやろ。 蓮実が生徒と教師を次々と殺していく下巻。蓮実の動物的な勘がききすぎていたり幸運すぎたりしたような場面もあったが、今まで貯めに貯めた生徒からの信頼を利用した虐殺は素直に頭がいいなと思った。蓮実が生徒たちを追い詰めていく過程は、私まで酷く緊張してしまった。生徒たちが本当に気の毒で、蓮実に対する激しい怒りを燃料に最後まで読み切った。とても疲れた。おもしろい本だったけどしばらく読み返したくない。生徒3人が生き残ったことが救いだが、少なくとも2人はこれからずっと蓮実の影に怯えながら暮らさなくてはならないのがかわいそうだ。あと個人的に嬉しかったのは、カウンセラーの水落聡子が蓮実の毒牙にかからずに済んだことだ。虐殺のさなか、これでカウンセリングという名目ができたので堂々と水落聡子に会いに行けると浮き浮きしている蓮実の描写を読んだときは、思わず一刻も早い彼の死を願ってしまった。それと蓮実が渡会健吾を殺すときに口にした『Oh, you were to enter …Todai? Sorry, you are going to die』というダジャレにはクスッとしてしまったのがちょっと悔しい。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved