
okaeri
@b0c9e1
2025年2月9日

自転しながら公転する
山本文緒
買った
読み終わった
また読みたい
年内ベストかもしれない(が早くも2冊目、まだ2月なのに)
息ができなくなりそうだ
季節が過ぎるのが早い
誰にも誇れることじゃないけれど、わたしも都と同じ介護経験をしている。22歳の幼さで思ったことがこの本の、都の中にもそのままあり、32歳でも、同じことを思うのだ、とただ思った。
母が亡くなってわたしの荷は降りたが、都の母はまだ生きていて、母にその重荷について謝られていたことに、23歳のわたしは電車で人目にも憚られず少し泣いた。
母の視点と娘の視点があった。
そこに父の思考と絶望を乗りこなした未来があった。
少しも簡単なことなどない
簡単にいくわけなどない
けれどわたしはむずかしく生きようとしていないかい?
結局会いたくなって会いにいくこと、
傲慢でも真面目さでもない。
わたしも会いたい人が浮かぶ。
この数年間に及ぶ経験と感受から、わたしは結婚も出産もしないのだ と決意していたが、わたしは今後それを選ぶようになるかもしれないなと思った。
出掛ける行き帰りの電車(計6時間)で読み切る。
清々しいが熱のある読後感に、雪の降る夜風の冷たさも感じない。
