
しおり
@Kaffee5888
2026年2月11日
レモネードに彗星
灰谷魚
読み終わった
違う作家さんのことを本の感想に書くのは少し躊躇われるのですが、2006年の頃の細田守さんの作品に似た香りのするSFでした。全体的に掴みどころがない設定感、でも鮮烈な黄色いレモネードが弾けるような感覚、暴力的な感情の煌めき、そう言ったものを感じました。たまにゆるく、ごわごわした毛布で包み込もうとしてくる感覚もあったけれど、なんだか嫌いになれないそんな作品が詰まった本でした。いつも読む作品と違った風景が見れて、満足です。
特に「純粋個性批判」という作品が好きだった。高校生とか学生時代ってどうしても小さい箱の中でどうにか生きていかなきゃいけないから比較したりあの子みたいに、とかそういうものに支配される。けれど大人になって改めて思い返せば「あ、そっか、友達でいたかったんだ」ってなる、あの感覚美しすぎるなぁと感じた。(自分はそういうの無かったんだけど……)自分よりも上の人にずっと憧れちゃったりして、自分っていう個性がなくなって、とかもしかしたら学生時代に読んでたらこれはもう爆発的な暴力だったかもしれないな〜なんて思いながら若さを噛み締めました。
どの作品も好きでした。
感情で殴られて、スカーっとしました。たまに掴みどころのない雲みたいな話もあったりしてなんだか不思議な本でした。



