
kake
@kake_06
2026年2月10日
子どもたちは夜と遊ぶ(下)
辻村深月
読み終わった
浅葱は藍に会うために人殺しゲームを続け、孤塚や月子を苦しめる。大人になりきれない彼らのそれぞれの想いの行方やiの正体が明らかになる一冊。
浅葱が殺す相手は月子が大事にしていた2人だったため、月子がこの悲しさや苦しみを抱えて生きていくという暗い結末だと途中読みながら考えていた。しかし実際には、月子の優しさをエゴだと捉えた浅葱に殺されかけるさらに暗い結末だった。殺人未遂に終わり記憶喪失になったのが、実は人よりも暗い気持ちを抱え込む月子にとって唯一の救いだったのか。
破茶滅茶な生活を送りながら、どこか大人びた恭司。最後には、1番大切にしていた月子を傷つけた浅葱を、自分の代わりに月子に会わせる優しさを見せる。この場面で印象的だったのは、別れの際に浅葱が恭司と同じように月子を歯止めにし、何かあれば必ず助けるという発言を残したこと。一度は月子の優しさを台無しにしたが、境遇の似た恭司の言葉が最後に響いたと見え、一読者として嬉しかった。
上巻の感想を書いた際にiの正体が分かったかもと書いたが、秋山のミスリード発言にしっかり引っかかっており、恭司だと思ってしまった。

