
きよ
@kiyomune
2026年2月11日
言葉の展望台
三木那由他
読み終わった
chatGPTにお薦めされて買った本、その2。
「出会ったことのない著者の本」として手に取ったはずが、実は、模試にも取り上げられて話題となった「謝罪の懐疑論」で、すでに顔見知りとなっていた方の本だったのでした。間抜けですこと。
それにしても、収録された他論の一貫した思考スタンスと、とても面白く読んだ「謝罪の懐疑論」の論旨が結びつかないだなんて……126ページを開いた途端の「あなただったのか!」という驚きたるや。
己の未熟さはさておき、収録されたエッセイ(と評論の中間のようなもの)は、どれも染み渡るように面白かった。
言語哲学が、もしかすると「自分の発話の意味を他人によって占有される経験が少ない人々」によって担われてきたのかも知れない、という仮説には、何よりも説得力がある。
なるほど、「言葉を適切に選べば気持ちは伝わる」という考え方でないと、理論は成り立ちにくいのだと思う。その一方で、コミュニケーションの不通なくして生まれえぬ言語哲学が、不通ととことん向き合わずに議論すればそれは、受け止められなかった言葉に対する暴力なのではないかとも思われ、そう思えたことが、この本と出会えた何よりの僥倖だとも感ぜられた。
