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@uo2525
2026年6月25日
一次元の挿し木
松下龍之介
読み終わった
ドラマ放送を前に慌てて拝読。
結論として、若干のモヤモヤは残りつつも面白く読めた。
「このミステリーがすごい!」大賞受賞後に本書を知り、まずあらすじの「200年前の人骨のDNAが、4年前に失踪した妹のものと完全一致する」という一文に興味をそそられた。
読み進めると、ミステリー、SF、ファンタジー、ホラーなど、各所で様々な要素が垣間見え、複数の登場人物の視点から明らかになっていく事実や思惑にいい意味で何度も裏切られ、主人公と共に翻弄され続けた。そして、謎が明らかになるにつれ、孤独と思われた悠が周りの大人たちによる優しく悲しい嘘に守られていたことが分かり、心が温かくなると同時に"その者たちが今はもういない"事実に喪失感を覚えた。
あらすじにあった人骨の謎はしっかりと解明されたものの、多くの犠牲者達の後処理、後日譚があまりにもあっさりしていたこと、ラストで悠と真理があっさり紫陽を諦めたこと、樹木の会やループクンドの人骨に纏わるクローン実験の真実が世間に公表されず結局また有耶無耶にされたことなど、すっきりしない部分も複数あった。
物語の構成上致し方ないと思えばそうなのかもしれないけれど…。
その点ドラマ版は、小説ではそこまでフォーカスを当てられていなかった人物やそもそも登場していない人物が相関図に載っていて、またひと味違う「一次元の挿し木」に仕上がっていそうな予感がするので、小説でもやもやした部分がうまいこと拾われていたらいいなと思っていたりする。