かのうさん "草の花" 2026年2月11日

草の花
草の花
福永武彦
『草の花 (新潮文庫)』福永 武彦 池澤夏樹さんのお父上だと知って、読んでみたいと思った。 なんと、儚く綺麗で内省的な愛の物語だろう。 ここまで強烈なのに、こんなに清潔な愛とは。 文庫版の月のように美しい小説だった。 藤木と汐見との友情は、不思議なものだった。 こんなにも恋愛感情にも似た友情というものは実際あるものなのか。 そして、やっぱり汐見は死にたかったのかが最大の疑問。 潔癖。潔癖すぎて苦しい。ああ、もっと汚れててもいいのにと思う。汐見はさぞかし生きにくかっただろう。 汐見は物凄く博識だったんだろう。 だからこそ、色んなことに矛盾を感じてジタバタしていたんだろうなと思う。 うー。ジワジワくるお話だったなと思う。 同時に福永武彦の作品をもっと読みたくなった。 同時期の三島由紀夫の文章もそれは綺麗で、読み応えがあるが、あちらは明るいのに対して、こちらは陰鬱な美しさがあって、私はこちらの方が趣味に合った。
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