
読書猫
@bookcat
2026年2月12日
消費される階級
酒井順子
読み終わった
(本文抜粋)
“加齢によって余儀なくされる様々な衰えを自覚した者にとって、艶やかな髪や弾力のある肌を目の当たりにした時に感嘆の声をあげるのは、自然な反応ではあるのです。しかしあまりに若さを寿ぐ声が強いせいで、年をとることに対する忌避感が強まりすぎている気も、するのでした。”
“「若い」は、年齢が低いことを形容する言葉です。が、年齢が高いことを示す言葉は、「老いる」「老ける」のように、動詞。このことは、人は年をとることはできるけれど、決して若くなることはできないという事実を示しています。”
“おたくの人々の多幸感の源は、「好かれる」ことに無関心、というところにあるのではないかと、私は思っています。思う存分に「好く」ことさえできれば、好かれなくてもおたく達は平気。”
“美を追求する活動は、昭和時代よりもずっと先鋭化しています。かつては、「自分が他人からどう見えるか気にしている」との感覚を持つのは恥ずかしいこととされていましたが、誰もがネット上に自分の姿を晒すようになってその見栄えが問われるようになると、そのような感覚を持つのは当然のことに。と言うよりも、「より美しく自分を見せる」という行為が、マナーの一環のようになってきたのです。”