
青甲羅
@ao_coke
2026年2月12日
短くて恐ろしいフィルの時代
ジョージ・ソーンダーズ,
岸本佐知子
読み終わった
フィルが己の中で膨らませた怒りによって、他者への認識をどんどん歪めていくのが、本当に馬鹿馬鹿しくて、とても恐ろしかった。全く他人事じゃない感情だ。
最近個人的に興味のある国家というものの奇妙さも、お話の中で存分に味わえた。
彼らの身体や景色を描写する中で馴染みのない言葉がどんどん出てくるものだから、その勢いに巻き込まれているうちに、あっという間に大惨事になってしまう。「そんなこと言ってないよ!」とか「それは事実じゃないよ!」とか、つっこむ間もなく事態がどんどん悪化する。この読書の時間もまた嫌な現実を写しているようだった。
このお話で描かれていることが普遍的な人間の習性だとしても、それを理性や仕組みで乗り越えていきたい。一人一人が幸福になれるような世界を目指したいよ。
