
あとの まつり
@gokigen
2026年2月14日
イン・ザ・メガチャーチ
朝井リョウ
読み終わった
読み始めてすぐに「身に覚えがありすぎる」と唸った。
オタク的に言うと「わかりみが深い」だ。
もはや「推し」は単なる趣味ではなくなっている現代人が多いのではないだろうか。
それは心の支えであり、日々の生活における「セーブポイント」だ。ここがあるから、なんとか毎日を生き抜いていける。
大人になると新しい友人はできにくいけれど、オタクの世界には共通言語がある。「楽しいことは2倍、悲しいことは半分」を地で行くような、学生時代の友人を凌駕するほどの心地よい関係だって築ける。それは間違いなく、私たちの救いだ。
けれど、この物語はそこで終わらず、「推し」に注ぐその莫大な熱量や愛情、思いやりを、身近な周りの人に向けてみたら?と問いかけてきたように感じた。
作中の「人生とは、これまでやってきたことよりも、これまでやってこなかったことが還ってくる」という言葉が、胸に深く刺さった。
理由がなくても、ただ「会いたい」という気持ちだけで動いていい。行動して失敗するかもしれないけれど、行動しないことは決して正解ではないのだ。
年々、用事がないと連絡できない友人が増えている今だからこそ、その意味を痛感する。
読み終えたその足で、今日が誕生日の友人(同姓)に連絡をしてみた。
中学時代の友人で、数年前に久しぶりに食事に行ったくらいの距離感だけれど。「急にどうしたの?」と引かれるかもしれないけれど。それでも、この本がくれた勇気を、私は「行動」に変換したくなった。
お話として面白いだけでなく、要所要所の会話や手法が心地よく、まだまだ語りたいことだらけだが、これ以上はさすがにオタクすぎるのでここらへんで。
2026年度5冊目読了







