糸太
@itota-tboyt5
2026年2月15日
わたしもナグネだから
伊東順子
読み終わった
韓国の人々の生きざまを介することで、見知った近現代史がより立体的に立ち上がってくる感覚がした。日本人として学校で学んだ知識だけでは、いかに世界を捉えるのに不充分かを思い知らされる。
北朝鮮、ロシア、中国、そして米国。隣国であるだけに取りまく環境は日本と似ているが、それぞれの国との関わり具合は随分と違う。もちろん地理的要因もあるだろう。でも決定的に異なるのは、やむを得ず移動せざるを得なかった人々の数なのかもしれない。そんな同胞の存在が、国境という前提を無意識に拡張していく。
コロナへの対応の違いにも、はっとさせられる。水際対策を加速させた我が国に対して、韓国は「国境を閉じることはしなかった。日本以上に厳しい監視と行動規制をしながらも、人々の移動は止めない。それが韓国政府のポリシーであり、背景には「誇りある七〇〇万人海外同胞」の存在がある」と、伊東さんは指摘している。
そしてこの感覚は、いま現在と地続きなのだ。登場する人物たちの魅力的な語りに、私自身の足元を照らし出してもらえた気がしている。
