
ゆき
@yuki1024
2026年2月16日
蹴りたい背中
綿矢りさ
読み終わった
思春期の辛さと孤独が、二重に痛かった。
思春期の「自分ってなんだろう?」期に、孤独でみじめだと、その現実を受け入れられない。だから自分は特別という物語に縋ってしまう。
恐くて閉じて孤独になって、恥をかくのが恐ろしくて閉じるのに、閉じると余計に恥をかく。
特別には夢中になれる幻想が必要だと思う。私だけの世界、俗世のあなたたちにはわからない世界。
そこに縋れれば、みじめな現実を忘れられる。
主人公も、みじめは辛いから、特別に縋ろうとしてるけど、自分だけの世界が弱くて、現実が強く迫ってる。
にな川は、推しに夢を見て、幻想を抱いて、その世界に閉じこもってる。現実はみじめでも、幻想が強い。
似たもの同士なのに、特別という物語に浸る力の強いにな川に、主人公は苛立って、余計に孤独を感じて、同じところまで降りてきて、現実の同じ苦痛と惨めさを味わって欲しかったのかな、と私は感じた。
孤独は寂しい、誰かと孤独を分かち合いたい。
分かち合えれば、ふたりで特別な世界だって作れるのにね。

