水 "恍惚の人" 2025年3月13日
水
@en_sui_
2025年3月13日
恍惚の人
有吉佐和子
読み終わった
認知症の家族を家で介護する過酷さが分かる小説。働きながら義父の介護もこなす主人公・昭子のたくましさにとにかく感嘆させられた。 とはいえ物語の幕切れはあまりにも切なく、読み終えた後しばらくぼんやりしてしまった。 いつ消えてもおかしくない命を守らなければならない重圧と、そうして必死に守っているものが未来のない朽ちかけた命である虚しさ。矛盾を抱えたままそれでも生活していかなければならない葛藤を、死から遠い若者達は理解しない。私自身もまだ、理解できていない。
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