
ぱん
@sabuwako
2026年2月16日

小さいおうち
中島京子
読み終わった
・初めは「戦前〜戦後にかけてのほのぼの日常系かなー、描写が綺麗だなー」って思ったけど、半分過ぎたくらいからドラマが動き出して一気に読めた。最後まで読むと「あのシーンってもしかしてこのこの?」と戻るのも楽しい。
・みんな時子奥様が好き。タキちゃんも、恭一ぼっちゃんも、板倉さんも、睦子さんも。惹きつける魅力というかパワーのある存在。
きっとタキちゃんは、好きだからこそ板倉さん宛の手紙を渡さなかったんだろうと。賢い女中だしね。でもそれでも板倉さんが登場したのは、やっぱり好きだからだろうと。
タキちゃんの好きオーラを感じたから『小さいおうち』の2人の女性は恋人のように描かれていた。
唯一好きになりきらなかったのが平井の旦那さんなのかな。
・山形に帰るタキちゃんに自分が結婚祝いでもらったカップソーサーを1組渡して、自分も1組持って、「戦争が終わったら帰ってきて。一緒にお茶をしましょう」なんて最高の約束じゃん。明日どうなるかもわからない状況のなかでも「タキちゃんが一緒にいる未来」を時子は見てるんだよ。タキちゃんと時子、両思いだよこれ。大好き同士じゃん。最高の愛の形だよね。お茶って一緒にいて楽しい人としかしたくないじゃん。そんな楽しい未来を信じてるんだよ時子は。この小さいおうちで、また変わらずタキちゃんがいて、一緒にお茶して、恭一ぼっちゃんが遊んで、板倉さんも遊びに来たりして、そんな幸せなイメージ。
・最終章だけ健史目線でこれまでの伏線をすいすいと回収してって、昭和のストーリーが現代に紡がれていく。見事。
・直木賞って面白いんだね。エンタメ性の高い作品の太鼓判。困ったらこれを道標に本を選ぶのもありか。あんまり受賞作とか気にしたことなかった。
・バージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』って実在する絵本なんだって思ったらディズニー短編のあれか!わー読みたい。
