
汐見
@siomi250927
2026年2月18日
BOXBOXBOXBOX
坂本湾
読み終わった
芥川賞候補作ということで手に取った本。
読みにくいのだけど好きな読みにくさ。面白かった!
これがデビュー作かー。書く側も世に出した側もすごい。
薄霧の立ち込める宅配所。レーンに流れてくる大量の荷物を仕分ける作業場。そこで働く4人の人物の視点がころころと移り変わる。前半ではそこに引っかかりを感じて少し読み直させられ、その分物語に入り込み、後半では疾走感に繋がっていく。
いずれも非正規雇用の不安定な立場。毎日淡々と作業を続ける閉塞感、アルバイトをまとめる立場の派遣社員の過労。霧の中のどんよりとした日常に生じた綻びをきっかけに、物語がどんどん回り始める。
崩壊と(一応の)再生。
箱を仕分ける人間たちも大きな箱の中に閉じ込められている感覚。性別や外見に関する直接的な描写が乏しく、人間性の失われる環境を表しているように感じた。






