
化皮
@bakenokawa813
2026年2月19日

NかMか (クリスティー文庫)
アガサ・クリスティー,
深町眞理子
読み終わった
今読むにはタイミングが悪いと言うか、自国で国籍差別があからさまに顕在化している時に読むものではなかった……。
筋は抜群に面白いけど、主題が戦争とスパイなので他のクリスティ作品よりも他国への憎悪が素朴に色濃い。引っ掛かりが多いと言うか、「◯◯人は信用ならない」とか「彼は◯◯人だから」とか「◯◯人はつむじまがり」とか「◯◯人なんてみんな呪われるがいい!」とか、そういう素朴な国籍差別が溢れるほど出てくるし、特にそれに対する反省や抗弁もなく主役がそれを言うのでつらかった。もちろんそれを変えるべきとかキャラクターの性格が特別悪いとかではなく、単に「当時はそれが普通だったんだろうな」「今ほど人権感覚が進んでいなかったからだな」と思って読めたはずのものを、今はその状態に向かって日本が突き進んでしまっている感覚があるためにひどく身に引き寄せて読んでしまって、かなり苦しかったのだと思う。
こうなりたくない。私はどこまでフラットであれるだろう。