大空 "置き配的" 2026年2月18日

大空
大空
@hiro_shimo
2026年2月18日
置き配的
置き配的
福尾匠
ANT(アクターネットワーク理論)は抽象化(還元論、概念化)に抗する理論であり、その具体性や特異性を表すために、「アクター」という概念の無性格さ、透明化されている点を指摘している点は面白い。 たしかにANTは具体性をそのまま具体性として捉えようとする究極とも言える理論であり、マクロミクロレベルを具体的における一つの平面(非還元/非抽象という平面)で捉えようとする。 つまり、それぞれの異質でさまざまなスケールのアクターは具体性において処理されるが、そのバッググラウンドとしてのインフラ言語の上では大文字の「アクター」として処理されてしまう。 アクターを「アクター」として処理しないようにアクターを導入しているのにアクターがアクターとして処理されてしまうとは皮肉なことだが、どうしようもないことのようにも思える。それでは 「アクターをテクストとして再びローカルなものへと埋め込みなおす手続き」とはどのようなことだろう。ANTをアクターとして捉え直すということだろうか。そうなると、ANTのアクターのANTのアクターのANTのアクターの...と無限後退になるだろう。そうではなく、         『したがって取り戻すべきは、理論の手触りであると同時に、理論が手を離れることのポジティブな意味であるだろう。しかしANTにおいて、アクターは定義上それ自体がおのれ以外のアクターを取り集める手でもあるのだから、手の外は存在しない。』 つまり、ローカルに埋め込みなおすとは、ANTのような完全に透明な理論に解釈可能性というひび割れを入れ込む、ということであるだろう。つまりそれは言葉の可能性、言葉と物のギャップを、異種性を、力に変えていくことではないだろうか。 置き配的な密なコミュニケーションから批評の二次性、〈疎〉の公共空間へ。
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