
こたつ
@pgrpgar
2026年2月19日

ものの言いかた西東
小林隆,
澤村美幸
読み終わった
おもしろかった。方言というと同じ意味でも地域によって「すてる」とか「なげる」とか言い方が違うという点がフォーカスされがちだけど、そもそものコミュニケーションの取り方が違うという視点は見逃されがちなのでみんな読んでほしい。
本書の中では西日本、とりわけ関西圏において社会の発達に伴ってものの言いかたが進化し、より論理的で、相手を楽しませたり、配慮したりといった相手との関係性を意識した表現になっているという論が展開されていた。
バチャ・メスキータの「文化はいかに情動をつくるのか」の中で論じられていた「OURS型情動」と「MINE型情動」でいうと、近畿圏のものの言いかたは前者に分類され、東北は後者に分類されるように思う。一方で、西洋文化圏ではより社会が発展しているWEIRD文化圏では「MINE型情動」が主流になっている。 文化の発展と「ものの言いかた」の進化の方向性が、日本と海外で逆転しているように見えるのが気になった。
チャッピー君によると、日本の発展は「共同体の複雑化(人間関係の密度が上がる⇒関係性の調整が必要)」、西洋の発展は「個人の自律(人の行き来が増えて人間関係が流動化する⇒個人の自立が必要になる)」という方向性で社会が変化していくので、日本ではOURS型、西洋ではMINE型情動が形成されてきたらしい。
あと15年くらい早かったらこういう研究をしたかったな……