
amy
@note_1581
2025年3月13日
月花美人
滝沢志郎
かつて読んだ
フェミニズム
兄夫妻の忘れ形見である姪と暮らす武士が女性の月経の処置に使われるアイテムを幼馴染の紙問屋の息子と女の町医者と3人で作り、江戸で売り出していくという時代医療小説
これは著者である滝沢志郎氏が実際に自分でナプキンをあてて1日を過ごしてみたというTwitterの投稿が話題になってことがきっかけで知った本だった
男性が下衆な視線ではなく、女性の月経に興味を持つこと、それを掘り下げて小説にすることというのは私の記憶にある限りだとない
作中では主人公の鞘音が男性である限り女性と同じ気持ちは味わえないとしながらも、それでも毎月のしんどさや状況を知ることはできるとシンパシーではなくエンパシーで取り組む姿が印象的だった
そして横たわる根深い男尊女卑的な価値観に対する愕然とした様子もしっかり書き込まれていて、たとえ結婚しなくても子どもを生まなくてもすべての女性がその苦しみから解放されてほしいという祈りが込められた小説だったと思う




