
ミオReads
@hanamio03
2025年3月13日

さみしい夜にはペンを持て
ならの,
古賀史健
読み終わった
文章が下手なのは才能がないからではなく「答えを決めるのが早すぎる」から。何故早く決めるのかというと「考えるのが面倒」だから。
……これは文章指南の本ではなく「自分と向き合い、自分について考え、未来の自分に財産を残す」ことを子供に説きながら「永遠にも思える中学生活」をサバイブさせる小説で、だからこそラストなんてじんわりきちゃうんだけど、それとは別に考えることがただ未熟なだけの子供の悩みに感情移入しながら「よく分かんないよ」「なんで考えなきゃだめなの?」「適当でよくない?」みたいな、それこそ言葉にならない心の乱雑さを一つ一つほどけてもらえる感覚が、情けなく恥ずかしく得がたかった。
まあでもそれとは別に「長編書けない」の悩みとかもここにあるし、わたしたちは総じて考えが足りないんだなと思う。考えるのは面倒だし、考えるのは誰も代わってくれないから。

