
ユメ
@yumeticmode
2026年1月24日
カササギ殺人事件<上>
アンソニー・ホロヴィッツ,
山田蘭
読み終わった
感想
出版社で編集の仕事をしている「わたし」ことスーザン・ライランドが読者に語りかけてくる冒頭の文章——「ワインのボトル。ナチョ・チーズ味トルティーヤ・チップスの大袋と、ホット・サルサ・ディップの壜。手もとにはタバコをひと箱(はいはい、言いたいことはわかります)。窓に叩きつける雨。そして本。これって最高の組み合わせじゃない?」——に、いきなり心を掴まれた。
彼女が読んでいる原稿こそが、『カササギ殺人事件』というミステリ作品である。「わたし」の語りかけによって作中作『カササギ殺人事件』への期待は否が応にも高まり、実際、初めこそ数多い登場人物の名前を覚えるのに少々苦労したが、いつしか1950年代半ばの英国の小さな村で繰り広げられる物語にすっかり夢中になっていた。
閑静な村で相次いだ死。上巻は、名探偵アティカス・ピュントがひとり目を殺害した人物を断言したところで幕を閉じる。いったい何という終わり方だろう!下巻への期待は最高潮に高まる。『カササギ殺人事件』がわざわざ作中作という形式を取っていることにもきっと意味があるのだろうから、それが明かされるのも楽しみだ。
