沙南
@tera_37
2026年2月22日
成瀬は天下を取りにいく
宮島未奈
読み終わった
「島崎、わたしはこの夏を西部に捧げようと思う」
友達んちにあったので暇つぶしに開いた。気づけば最後のページまで読み終えていた。読めば読むほど、成瀬あかりという存在が愛おしくなる。ひとたび決めたら尻込みせず進んでいくその姿に、私は少しの羨望を覚えた。この物語を冷笑してしまう自分には、なりたくないと思った。
話題になった当初は、風変わりな自分を好きな子の話なのかなと、勝手に距離を置いていた。だけど、他者の目に映る成瀬と、彼女自身の思考のどちらも知った今、私は彼女をまっすぐな変な子(いい奴)だと認識した。普通に変。
言動は一見突飛だが、そこにはすべて彼女なりの行動原理がある。自分のやり方で他者を、世界を思いやっている。それを受け止める周囲もまた、懐が深く、柔軟で、素直だ。私のお気に入りは友達の島崎。平凡を装っているけれど、身近にいたら1番面白いのは、きっと島崎だ。


