"会話の0.2秒を言語学する" 2026年2月22日

結
@yi_books
2026年2月22日
会話の0.2秒を言語学する
人文書と聞くと身構えてしまいがちだが、難しい研究内容をかなり一般に、わかりやすく噛み砕いた上で、分かりやすい例示をセットで提示してくれるような構成になっていてとても読みやすかった。 著者が研究者ではなく言語好きである故の分かりやすさが絶対にあるなと。 私自身、例えば仕事中に頭の中で構想していたものを同僚に説明する時に、言葉より先にフィラーやジェスチャーが出ることが多いと自覚しているのだが、本書ではその間に自分の脳内で何が行われているかが研究内容を元にわかりやすく言語化されており、日々無意識に行っている思考を改めて認識することができた。 一般的にフィラーやジェスチャーが多いことは、特に仕事をする上ではマイナスなのではと自身を客観視する度に感じており、改めた方が良いのではと考えていた部分でもあったので、一概にそうではないと知れて良かった。 また、終盤にあった「会話の流暢さと能力主義の関係」の内容には身につまされる思いがした。 運良く私も会話のターンテイキングの速さには適応できていると自認しているので、そこに潜む暴力性については自覚しておかなければならないと自戒した。 著者と私が異なるのは、私はおそらくビジュアルシンカーであるということ。 ビジュアルシンカーである一方で、幼少期からの訓練(というよりは主に読書量だとは思うが)である程度レベルまでは言語化能力を身に付けられてしまったため、努力で言語化能力はなんとかできる!と体感してしまっている節があるのがよりタチが悪い。 20代のうちに自身の特性に潜む加害性や暴力性を認識することができて良かった。
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