
楡
@etemotust
2026年2月23日
流浪の月
凪良ゆう
読み終わった
全編通して主人公たちの繊細さと純真さと要領の悪さに歯痒さを感じて七転八倒する思いでした…。一般市民の傲慢な思いやりとか無意識で恩着せがましい偏見とか、そういうものから受けるストレス値が半端ではなく高い。
主人公たちのことを要領が悪いって思ってしまうのは、安全圏から知ったかしているだけの人間というだけなのもわかる。でも、本人たちにしか真実はわからないということも事実であれば、本人たちがみている真実がたとえ歪んでいたとしてもそれは本人たちにはわからないことなので…、物事はすべて程度の問題でありどこまでも歯痒い思いをする羽目になりますね。
物語の中程にある更紗がスーパーで瑞々しい野菜をみたり、花を買ったり、1人であることの孤独と自由を謳歌しているシーンがハッとするほど美しかったので、2人が名前のつかない関係性であるにしろいつも2人でいて孤独から無縁であるという名前はつかないかもしれないけれど、強固にロマンチックな関係を得ることにものすごく人間存在の残酷さを思ってしまった。人は1人では生きていけない…。

