
りら
@AnneLilas
2026年2月23日
読み終わった
聴き終わった
@ 自宅
桜庭一樹を読むのは十年以上振り。これでたぶん5作目。
2004年初版、富士見ミステリー文庫→単行本(富士見書房)→角川文庫
少女小説の中でも外せない作品だろうということで、短いので気軽に聴いてみたけれど、想像以上に苛烈な運命を背負わされた子たちの話だった。
逼塞した地方都市で、機能不全家庭の一員としてかろうじて生かされている少女たち。なぎさが己れをヤングケアラーせしめている兄を、藻屑が自らを虐待する父を、それぞれ庇い、崇めているのがグロテスクで、気持ち悪かった。13歳はあまりにも純粋で無力だ。
将来を諦めていたなぎさは、藻屑の死を目の当たりにすることで兄ともども立ち直るきっかけを摑む。泡となった藻屑はなぎさのために殉死したみたい。胸が痛むけれど、確かにそこにはカタルシスがある。
解説は意外にも辻原登。
オーディブル2.0倍速で。


