
乖離
@karu
2026年2月24日
ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい
大前粟生
読み終わった
表題作について
ぬいサーの学生たちの配慮とか葛藤とか疚しさとか、すごくもどかしい。でもそういうもどかしいコミュニケーションを、大きな社会の枠組みに嵌めようとしないでいられたらいいなと思う。
その反面、もっと要領よく既存の規範に乗った方が楽なのに、とも思う。白城さんが一番共感できる。
「やさしいというのは無関心」とは的を射ている。それだけでいいのか。関係とその責任を引き受ける強さも欲しいじゃないか。
けど、だからといって、やさしい人たちがやさしいままで生きていけないような社会は嫌だし、私もそのうち強くはいられなくなるかもしれないので、この小説に強く共感する人よりも、なんかふわふわしてんなとか、全然わかんねえなってなりそうな人に届いたらいいのに。
「『お母さんがぜんぶしなくていいよ』って、僕とお母さんのあいだでのことばが。ふたりにも傷つきなく移っていけばいい」
ほんとにこんなふうにやさしく社会が変わっていけばいいのに。
どんぴしゃ共感はできないけどこうあればいいのにをたくさん考える短編集でした。
