
𝕥𝕦𝕞𝕦𝕘𝕦
@tumugu
2026年1月23日

江戸川乱歩短篇集
千葉俊二,
江戸川乱歩
読み終わった
「人間椅子」や「屋根裏の散歩者」などの有名な短篇を多数収録した乱歩の短篇集。
エドガー・アラン・ポオの名前をもじって筆名にするほどポオの第一人者かつ大ファンでもあるだけあり、ポオのエッセンスを抽出しつつ独自のねっとりとした偏執性でオリジナリティを出している。
ポオの秘伝のタレといえば「早すぎた埋葬」「生きながらの埋葬」だが、乱歩の「人間椅子」「お勢登場」「鏡地獄」「押絵と旅する男」も乱歩の調理した「早すぎた埋葬」なのではないだろうか。
初読の「目羅博士の不思議な犯罪」をたいへんおもしろく読んだ。
不忍池のほとりにて、突然現れた不思議な青年から語られる怪異譚に乱歩本人が耳を傾ける、というシチュエーションで話が進む。月光が人を狂わせる、という話を月光に照らされて鏡のようにひかる池のそばで静かに聞く、しんとした恐ろしさが身に沁みた。


