
ゅちま
@y_0009
2026年2月25日
52ヘルツのクジラたち
町田そのこ
読み終わった
52ヘルツのクジラ。私たちに聴こえないその声は、今日も深海でこだましている。人々が抱える背景というものは誰にも分からず、知らず、ひっそりと。キナコがやり直した第二の人生は、もしかしたら間違いなのかもしれない。キナコはキナコのやり直した人生のせいで、二人の人生を狂わせてしまったのかもしれない。しかし、狂ったのは彼らの意志であり、キナコの意思ではない。けれどその判断や、自分で理解するのは中々難しいし一人で到底出来る事ではない。美晴や新しく出会った村中、そして愛。キナコが一人で粛々と行おうとしていた第三の人生は、縁とキナコ自身によって彩られていく。きっと、愛が誰に出会っていて、誰に助けられていたとしても愛を救えるのはキナコしかいなかっただろう。52ヘルツのクジラの声を、キナコは聴けた。
