
ジクロロ
@jirowcrew
2026年2月26日

信頼 (ちくま学芸文庫リ-13-1)
アルフォンソ・リンギス,
岩本正恵
読んでる
信頼は、どこまでも広がる確実性と蓋然性の地図にできた裂け目であり、切り裂きである。つきまとう疑問と熟考をふり払う力は、高まりであり、誕生であり、始まりである。
それは独自の勢いを持ち、ひとりでに増大する。人はその力をどれほど感じることか!
人は、疑い深い不安な心で、この見知らぬ人たちにはずる賢い動機がいろいろあるのではないかと推測し、その一方で、唐突に、あるひとりの人物を無作為に選び、信頼を寄せる。
それは閘門から放出された川のように、人の精神をふくれあがらせ、人をその方向に送りだして流れてゆく。
(p.103)

