ごうき
@IAMGK
2026年2月26日
願ったり叶わなかったり
宇野なずき
読み終わった
「将来の夢を描くには遅すぎるパレットの隅っこにある余白」
まず、短歌について。本書は私が人生で初めて手に取った歌集であるが、面白かった。1をきいて9を知り、100を妄想するような私にとって短歌は意外と心地よい。普段小説を読む時は余白を作者の言葉で埋めようとするが、短歌は余白を自分の言葉で埋めていくのだろう(もっとも、小説も自分の言葉で埋めて差し支えないのだろうが)。また、歌集一冊でストーリーになっているのも面白い。息抜きとして、難解な本と歌集を併読するのが私に合ったスタイルだろう。ともかく、短歌の世界をほとんど知らないので、気になった歌集は手当たり次第読んでいこうと思う。
次に、本作品について。初めて読んだ歌集がこれで心底良かったと思う。現代的な感性で分かりやすく、挫折することなくスラスラと読めた。想像もしやすく、楽しい。短歌は5-7-5-7-7で文章や単語が構成されているのかと勝手に思っていたが、単語や文章が節(?)に跨っていると、短歌らしさを感じずに、そのまま等身大の意味で受け取れた(5-7-5-7-7の韻に囚われることがよくあるので)。
多分この歌集は、孤独の哀愁、愛を知り捨てて独りで生きることを志す様を1冊で表現しているのだろう。そりゃあ、現代人に刺さりますよ。
恐らく本書が私の短歌への触れ方の源流となるので、定期的に戻ってこよう。

