昼寝ねこ "ミュゲ書房" 2026年2月27日

昼寝ねこ
昼寝ねこ
@hiruneko
2026年2月27日
ミュゲ書房
ミュゲ書房
くじょう,
伊藤調
珠玉の物語とはこういう作品を言うのだろう。正直なところストーリーにしても登場人物の造形にしても手放しでは褒められない。しかし本と本屋さんが大好きな人にとっては宝物のような物語でもある。ある事件で大手出版社を退職した章は祖父の始めた北海道の書店を継ぐ。経営は困難だったが町の人々に助けられながら奮闘する。そして小さな書店だからこそ出来ることを地道に積み重ねて大手出版社にリベンジを果たす。ちょっと都合が良すぎる展開だが結末は痛快で感動的だ。装丁・装画がとても良いことも特筆できる。手元に置いて愛読したい本だ。 作者はこの作品がデビュー作のようなので粗さが見えるのも当たり前。今後どこまで上手くなっていくのか楽しみだ。本好きの心に残るような上質の物語を期待している。末永く注目していきたい作家さんだと思う。
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