

昼寝ねこ
@hiruneko
新しく読んだ本のレビューは別な読書アプリ『読書メーター』に記録しています。
『Reads』では過去に読んだ作品を再録しています。
読書メーターとReadsではタイムラインに流れてくる本がかなり違うのが面白いです。読メはベストセラーなどのメジャーな本が多いけどReadsはちょっとマニアックな本が多いかな😄
- 2026年7月2日
犬がいた季節伊吹有喜読書メモ感想三重県の進学校で飼われていた犬の実話をベースにした物語。起点となる優花と光司郎の物語から、この犬のコーシローと関わった代々の生徒たちの切ない青春物語が繋がっていく。切なくはあるがすべての物語に希望がある。物語の大きなテーマが希望なのだ。生徒たちが希望を持って卒業していき、大人になって母校に集結するエンディングに泣けた。もちろん卒業生全員が成功するわけじゃないけど全ての人が幸せであれと願いたい。ラストに優花と光司郎の物語が成就する。『本当に、本当に、好きだったんだ』高校生の光司郎の思いが甦ってきた。 日本には元号があり日本人はその元号に特有の匂いを感じる。明治の匂い、大正の匂い、昭和の匂い、平成の匂い。自分の人生体験、両親や祖父母の昔語り、本や映像の記録などで見知った経験知識を通してその時代の匂いを感じるのだ。この物語には平成の匂いが色濃く漂っている。他の強烈な時代に比べて少し匂いは弱いかもしれないが確かに匂いはある。平成に青春時代を送ったすべての人に読んで欲しいと思う。(青春に年齢はないので、つまり全世代の人に読んで欲しい😌) - 2026年6月30日
ヴィクトリアン・ホテル下村敦史読書メモ感想改装で閉館間近の老舗高級ホテルに集う宿泊客やホテルマンたちの群像劇。再読なのでストーリーの肝を知った状態で読み進み、初読で混乱したところもすんなり理解できた。また中盤で退屈に感じた部分にもきちんと意味があるのがわかる。一種のトリック小説だがトリックだけに留まらない小説としての味わいがあってとても良かった。テーマの一つである『SNSの悪意』『優しさの悪意』はちょっと説明過剰だが充分に同意納得できる。終盤はすべてがキレイに収まっているので少しは波乱があっても良かったかなと思う。またいつか読み返したい。 - 2026年6月28日
あの子とO万城目学読書メモ感想『あの子とQ』の続編だが特に話が連続しているわけではない。でも先にQを読んでおいた方が理解しやすいと思う。世界観に慣れたせいかQよりも読みやすかった。前作のキャラに加えて新キャラも続々登場する。新聞部の生真面目な須佐見さんはけっこう好きなタイプだ。双子のルキラキも好きだけどオカヤマオカはちょっとウザい。カナダ人のオーエンさんはまさかの◯◯男!だからOなんだね。ラストはオランダ人とサクが出てきてなにやら不穏な感じの展開に。さらに続々編へと続きそうなので楽しみに待とうと思う。 - 2026年6月26日
あの子とQ万城目学読書メモ感想私はファンタジーが苦手だ。面白さが理解できないと言ってもいい。この物語の前半部分は吸血鬼の弓子が現実の女子高生の立ち位置で、しかも親友のヨッちゃんのキャラが抜群に良かったので面白かった。しかし後半は完全に吸血鬼世界のファンタジーになってしまったので放棄しそうになった。一応ラストまで読んだが、ごめんなさい、後半部分はちょっと無理だった😭決して作品が悪いわけではなく私の趣味嗜好に合わなかっただけだと思う🙇♀️エピローグは現実世界に戻ってきて続編を期待させる流れになっているので読後感は決して悪くはなかった。 - 2026年6月24日
- 2026年6月22日
死んだ木村を上演金子玲介読書メモ感想8年前に死んだ木村の死の真相を当時の演劇サークルの仲間たちが探っていく。元演劇サークルだけあって演劇に仮託した推理劇。8年も前の出来事や会話をよくそんなに覚えているなあと最初から違和感があったがラストの展開で少し納得。しかし私は演劇にあまり興味がないので演劇的な会話にはついていけなかった。言葉を被せるような会話進行にも戸惑うし、グチャグチャな思考をグチャグチャなままで語られてもなあという感じ。演劇好きな人には面白いのかな。わかる人だけにわかってもらえればいいというのは作者の狙い通りなのかもしれない。 - 2026年6月20日
日比野豆腐店小野寺史宜読書メモ感想東京の下町、葛飾区堀切にある日比野豆腐店。近くには堀切菖蒲園がある。三代目店主がコロナで早く亡くなったため残された母親と会社員だった嫁が後を継ぐ。経営は苦しいながら本物の豆腐を作り続けるがスーパーなら100円以下で買える豆腐が400円する。でも美味しさをわかってくれる人はその値段でも買ってくれる。古くから馴染みの老人、近所に住む小学生、福祉事務所の所長、金髪で元ホストの若者。良くも悪くも安定の小野寺節で悪者は一人も出てこない。物足りないと思うか心地よいと思うかは人それぞれだが私はかなり好きな世界だ。 - 2026年6月18日
- 2026年6月16日
六月のぶりぶりぎっちょう万城目学読書メモ感想直木賞を受賞した『八月の御所グラウンド』続編。今作も京都の街で起きた日常に京都に縁の深い過去の人物が関わってきて非日常的世界に変わっていく。何故?とかは必要ない。それが万城目ワールドだから。タイトル作『六月のぶりぶりぎっちょう』は戦国時代のアノヒトが登場する。歴史上超有名なアノ事件の謎解きだが過去と現在で人物やストーリーが入り組んでいてちょっとわかりにくい。それより小編ながら『三月の局騒ぎ』が良かった。平安時代の才女であるアノヒトが出てくる。前作の『十二月の都大路上下ル』に緩やかに繋がるラストが好きだ。 - 2026年6月13日
- 2026年6月11日
球形の囁き長岡弘樹読書メモ感想シングルマザー刑事の啓子と推理力に秀でた娘の菜月が活躍する母娘シリーズ第二弾。短編の『傍聞き』から数えれば三冊目になる。今作では菜月が高校生、大学生、社会人と成長していき最後は母親と同じシングルマザーになる。このシリーズでは理系の謎解きが多いのも特徴的。刑事の家庭だから仕方ないが、それにしても菜月の周囲で殺人事件が起き過ぎる。しかも身近な人物が被害者や加害者というパターンが結構あって普通なら一回でもトラウマになりそうだが菜月のメンタルは大丈夫なのだろうか。新聞記者になるぐらいだから乗り越えられたのかな。 - 2026年6月9日
なんで死体がスタジオに!?森バジル読書メモ感想生放送で放映される暴露系TV番組『ゴシップ人狼』の開始間際に出演者の一人が死体で発見された。しかも「放映を止めるとスタジオを爆破する‼︎」という脅迫状付きで。その事実を知るのは番組プロデューサーとチーフADのみ。二人は強引に放映を開始し芸能界の内幕を暴露しつつ波乱含みの番組が進んでいく。ストーリー自体も二転三転し多くの伏線からの意外な犯人によるドンデン返しもある。実在のタレントや番組名がポンポン出てくるのでテレビのバラエティ番組が大好きな人は楽しめると思う。ラストはいい話に収める必要があったのかな? - 2026年6月7日
フェイク・マッスル日野瑛太郎読書メモ感想第70回(令和6年度)江戸川乱歩賞受賞作。ボディビル大会で入賞した男性アイドルのドーピング疑惑を追ってスポーツジムに潜入取材する週刊誌記者と、その疑惑アイドルの隠された恋人が交互にストーリーを繋げていく。ボディビル界の内幕とドーピング問題がなかなかに興味深い。そして後半からは薬物犯罪事件とストーカー事件へと発展し怒涛のドンデン返しが始まる。文章の重さと軽さが丁度いいバランスで、疾走感があり読んでいて小気味が良い。面白い小説を読んだ。映画化にも向いていると思う。 - 2026年6月5日
聖女の救済東野圭吾読書メモ感想ガリレオシリーズ第五弾。草薙刑事が毒殺された会社社長の謎を追う。犯人は妻か?愛人か?または全くの別人か?妻には鉄壁のアリバイがあった。いつものとおり湯川教授の理系の名推理に加えて、今回は若い内海刑事の女性目線を駆使した鋭い推理が光る。草薙刑事の密かな恋心と刑事としての葛藤も読みどころ。結末は「殺すための偽装ではなく殺さないための偽装」という斬新なトリックに驚いた。妻の執念は確かに恐ろしいが、この旦那にはまったく同情できないので、できれば犯人は捕まって欲しくなかった。 - 2026年6月3日
時生東野圭吾読書メモ感想不治の病で亡くなった息子が父親の過去の時代に現れるというSFチックな話。ダメダメ男だった過去の父親の元から失踪した恋人を一緒に探すというのがメインストーリー。恋人と一緒に逃げた謎の男を追う組織も暗躍し父親自身の出自探しも鍵になる。東野圭吾さんならではの波乱に富んだ物語で読み易くて面白いが同氏の他の作品に比べ胸に迫るものがなく設定を生かし切れていないように感じた。昭和の場末の雰囲気が色濃く漂う1979年の東京と大阪が舞台なのでその頃のアイテムと共に懐かしく思う世代の方も多いだろう。ラストの一行にはマジで泣けます。 - 2026年6月1日
薬も過ぎれば毒となる塔山郁読書メモ感想薬剤師の毒島花織さんが豊富でちょっと薬オタクな知識で事件を解決する連作短編集。薬品が関係するだけに専門的で少々難解な説明もあるが読みにくさはない。生真面目キャラの毒島さんだが話が進むにつれてその無愛想さがだんだん魅力的に見えてくる。もちろん大学時代にミスコンに出たぐらいだから本当に美人で魅力的なのだろう。でも恋愛には奥手そうなのでホテルマン水尾くんの密かな恋心はなかなか伝わらない。本人たちだけではたぶん進展しないので同僚の刑部さん、もっと積極的に介入してあげてください。シリーズ化されており次作も期待大。 - 2026年5月26日
100年のレシピ友井羊読書メモ感想大学生の理央は料理教室で出会った大河翔吾と一緒に彼の曾祖母でもある高名な料理研究家・大河弘子の半生を探る。現代から戦後の混乱期へと章を追うごとに歴史が遡り、日本の家庭料理に大きな足跡を残した大河弘子の姿が浮き彫りになっていく。料理の知識で鮮やかに謎を解く弘子と共に当時の世相が細かく綴られ、まさに大河ドラマを見ているようで興味深かった。理央の母方の祖母や父方の曾祖母が過去に弘子と深い関わりを持っていたなど出来過ぎの展開はあるが、さほど違和感はなかった。途中で出てくる料理がどれもみんな美味しそうだった。 - 2026年5月24日
森田繁子と腹八分河崎秋子読書メモ感想河﨑秋子さんには珍しいライトでコミカルな感じのお仕事小説。農業コンサルタントである森田繁子さんの特異なキャラクターと行動力が凄い。もちろん農業に関する知識も実力も充分に備わっていてドーンと頼り甲斐がある(体型的にも😅)農業問題に100%満足の解決は難しいが、それでも腹八分目の両者Win-Winで収めてしまうのは流石。この繁子さんと天然筋肉◯カ系アルバイト山田くんの二人のキャラが立っているのでドラマ化もありそうだ。その前に繁子さんの経歴が謎だらけで気になるので続編を期待したい。 タイトルから内容が伝わりづらいので、サブタイトルでもいいからもう少し分かりやすいタイトルをつけた方が良かったかなと思う。 - 2026年5月22日
物語のおわり湊かなえ読書メモ感想『イヤミスの女王』湊かなえさんらしくない作品だが私は面白く読んだ。ある小さな町で小説家を夢見ながらも家族や婚約者の反対で断念した少女が書いた手記が年月を経て北海道を旅行する人たちの手に次々と渡っていく。しかもその手記には結末が書かれていなかった。手渡された人はそれぞれの立場で結末を想像していく。一話完結の連作なのだがラストでパズルのピースがぴったり嵌まってチェーンのように物語がグルリと繋がり手記の結末もわかる。手記作者の絵美さんが幸せそうで良かった。孫娘の萌ちゃんも自分の力で後始末をすればきっと良い結果が得られると思う。 - 2026年5月20日
さよならの向う側 ’90sカシワイ,清水晴木読書メモ感想「自分が死んだ後に24時間だけ会いたい人に会える。但し自分の死を知らない人にだけ」という設定の『さよならの向う側』シリーズ4作目は90年代が舞台。ウォークマン、カセット、公衆電話、スーファミ、テレホーダイ、ノストラダムス、米米クラブ。当時のヒット曲などその頃のアイテムが盛りだくさんで懐かしく思う人もいるかも。ストーリー自体は過去作に比べてアッサリ目で90年代にした必然性も感じられない。作者の90年代への愛情が希薄な気がして残念だった。死者が生者に会えるという設定も類似作品が沢山あってそろそろ食傷気味だ。
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