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@mn09
2026年3月1日
風の万里 黎明の空(下) 十二国記
小野不由美
読み終わった
図南の翼を読み返してから改めて他のも読みたくなり、月の影からの一気に風の万里まで読んだ。展開は超ざっくり覚えてたなかでも、社会人になってから10年ちょい、読み始めたら止まらなくて、2日間で寝食惜しんで4冊も小説を読むなんて本当本当に久しぶりで、やっぱりこの物語の没入感は凄い。
改めてシリーズを通して、圧倒的に陽子が、その格好良さだけでなく懊悩する人となりも含めて好きだと思った。
月の影で酷い目に遭いながらも人間というものの不安定さそのものを理解した上で、少しずつ自分の輪郭を得ていく様。
風の万里に入ってからは、自分の立場がなんたるか分かった上で、分からないことへ分からないなりに向き合う等身大の強さ。
珠晶にも同じことが言えるが、自分の立場や性質の拙さを痛感して成長していく様子はありつつも、元来のその視野の広さと立ち居振る舞いはやっぱりちゃんとしている。
ファンタジーの登場人物たちとは分かりつつと、背筋が伸びる気持ちがする。
分からないことの歯痒さと自分の立場と責任を理解しながら悩める人が王様なのだと、鈴と祥ケイとの対比を持ってより際立つ。
3人娘とされてるし、過去読んだときはあんまり思わなかったけど、やっぱり陽子は王としての格を端々に描かれている。
ただ、鈴と祥ケイの矮小さもあんまりにもリアルな人間すぎてイライラすると同時に苦しいくらいに刺さる。いくつになっても刺さって自分を顧みさせられる。陽子の気高さと対比になってより刺さる構造になってるのだと、改めて思った。
景麒がぶちぶち言いつつ陽子と同じように揺れつつも、少しずつ確信を持って陽子を大事に思えて行く様子も微笑ましい。
真面目と堅物と最初に六太が言っていたけど、それが真面目ゆえの大胆さと慈愛ゆえの堅物として上手く噛み合っておくことが期待される。