
なみだよ
@namicoto
2025年7月8日

女生徒
太宰治
読み終わった
かつて読んだ
前回レビューした『おらおらでひとりいぐも』の若竹千佐子氏のインタビューで、太宰治の『女生徒』を取り上げ「ああいう感覚でばあさんを書きたかった」「生き生きとみずみずしく、老年の女を書いたらどうだろうって」と仰っていたのを知り、audibleで読んで(聴いて)みました。
太宰治は、芥川賞を切望するも結局受賞できないまま終わったとのことですが、その太宰の『女生徒』に影響を受けた若竹千佐子氏が、太宰の死後約70年経ってから芥川賞を受賞するなんて、素敵な話だと思いました。
まるで『女生徒』の主人公が齢を取ったら『おらおらでいとりいぐも』の桃子さんになるかのような。
それぐらいひたすら少女があれこれと内省する話。
思春期特有の、少女の揺れる心、落ち込んだと思ったら次の瞬間は楽しくなったり、楽しかったはずがいきなりどんよりしたり…という感情の波が、本当にみずみずしく書かれていて、
時代は違えど、思春期の女の子の中にある不安定さや、ちょっと毒のあるかわいらしさが見事に詰まっている。
太宰治が、こんなにも若い女性の視点をリアルに描けるなんて…と感心。
時代を超えてつながる、まさしく文学のバトン。