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楓
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@kaede_tea
reads始めました。 自分のペースで読書を楽しんでいきたいです。 今は「本と鍵の季節」の呟きが多いです。 日本の古典・海外文学もゆっくり読んでいきたい。 ※ブロマンスやBL趣味があるので感想も腐向けっぽい時があります。
  • 2026年11月1日
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節
    一話ずつ読んだ事の感想や考えた事のまとめ。 コンビの関係性について主に書いています。  第五話「昔話を聞かせておくれよ」 ※思いっきりネタバレしています。 ※シリーズニ作「栞と嘘の季節」まで読んだ感想なので「栞と嘘の季節」のネタバレにも注意! ※腐向けっぽい表現があります。  ↓        ↓      ↓ 長いです。       ※引用のページ数は全て文庫版「本と鍵の季節」より        何気にここまで学校の中で堀川くんと松倉が図書室以外で出会うシーンってなかったので少し新鮮に感じる。(p236) ちゃんと「やぁ」と挨拶するのだなぁ。図書室以外の場所で二人が出会うシーンから始まる事が、これまでと違う展開を示唆しているようにも感じる。  そしてこの話のタイトルの通り、図書室でふたりの昔話が展開されますが、コンビ好き的には 『「―最近になって、一文の得にもならないのに他人の相談に乗る変わったやつと知り合ったこともあり、思いもかけずひとの問題を解決したりしなかったりするようになったのです」』(p254)という松倉の昔語りの締めの言葉が気になる。 以前、堀川くんは『松倉詩門と付き合うようになってから、それまで思いもしなかったことを見聞きするようになった。』(p76) と、松倉という不可思議な存在がいるから事件が起こって、謎解きをする事になると言う風に語っていたけれど、松倉の方は堀川がおらんかったらここまで人の為に謎解きしてないって思っているようで面白い。私は常々、松倉が一緒に謎解きをするのは隣にいる堀川くんの事を放っておけなくて、参加せざるを得なくなっているところがあるんじゃないか?と思っているのですが、(第一話「913」での事があるし)この発言を聞くとやっぱりそうなんじゃないか?と思ってしまいます。 堀川くんも、心のどこかでは松倉が全部自分の打算だけで動く人間ではないとわかっているからこそ 『そのぜんぶで松倉は、彼の主観では嘘に踊らされているに過ぎない僕と一緒に、なんとか解決を導き出せないか探っていたじゃないか。僕はただ人の頼みを断れなかっただけだ。いいやつは、松倉の方だ。』(p258) と述べているんじゃないかなと思う。松倉って、困っている人全員を助けたいとは思わないけれど、自分が大事だと思っている人の為にはどこまでも情が厚く、そして結局、目の前の誰かが本当にピンチに陥っているのを見たら放っておけない奴なんじゃないかな?と思うし、そういうところが私は好きです。  後、少女漫画で育ってきた人間なので少女漫画だったら『変わったやつ』というのは最高の誉め言葉で、主人公の事を相手が好きなフラグなんよ……!とか、思ってしまったり。😅 ここで考察。    前の章で松倉は図書委員としてしっかりした姿を見せていたのにこの章では堀川くんが委員の仕事やっている最中、松倉はぼーっとして仕事していない状態になっている。 松倉はサボる気はなかったんだろうけども 『委員としての仕事をぜんぶ放棄していたのだから、それはさぞ暇だったことだろう。』(p241) と堀川くんにはしっかりサボリ認定されています。 これで思い出すのはこの章の初めに再登場した「サボり癖」のあったあの先輩。 松倉は意識的にか無意識的にか?「先輩」と似た行動をとっているように見える……。 また、 個人的になんで松倉はこのタイミングで過去について堀川君に話したくなったのか?と思ったことを。 それは小説で明かされている通り、彼が話したくなるような状況が色々重なったからというのが一番だと思うんだけど、もうひとつ事務室の前での、堀川君との出来事も彼の気持ちを揺るがしたんじゃないか……?と。 この章の最初のシーンで、松倉はなぜ自分が事務室に来たのか?堀川くんにその理由を簡潔に説明しますが(p237)彼的にはこれを言うのは中々勇気がいる事だったんじゃないかと思うんです。 これは下手すれば次の章「友よ知るなかれ」で松倉の言う「弱み」(p345)にもつながる事情だと思う。 しかし、某先輩が事務室にいるのを見つけたら堀川くんは松倉よりも先輩の事情の方に関心が傾いてしまった。 松倉も、別に堀川くんに心配して欲しくて話したわけではないんだと思う。 でも、ここで友達が自分よりも他の人間の事情を気にしているのはなんかちょっと微妙な気持ちにならないか……? 要約すると、  「先輩より俺を見ろよ!」と、堀川くんの関心を先輩から取り戻したくて家族の事情を話したくなってしまったというのも、もしかしてあったんじゃないか……?と。 これは思いっきり私の勝手な見方かも知れない……!(穿った見方をしてごめんよ、松倉💦) でも松倉が意図した事でないにしても、「昔話」を話した事で堀川くんの関心が先輩の家の事情から松倉家の事情にシフトされたのは確かでしょう……。    それでもって本題の宝探し。 この宝探し、いつもと2人の役回りが逆転しているようにも見えるんですよね。 堀川くんの方が「松倉。僕に嘘をついてないか?」(p305)とか「昨日は聞かなかった」(p313)とか。 いつもなら松倉が依頼人に言いそうな疑問を挟んでくる。 特に「昨日は聞かなかった」はなんかこう、静かに相手を咎めてるように私にはちょっと聞こえるんだよなぁ……苦笑 近い関係になってきたからこその、相手の不実を見逃したくない感じ。 松倉以外の人間には、堀川くんはこんな感じにはならんのよ。 そして、この宝探しのキーアイテムといえば「本」と「鍵」。 堀川くんが「本」を見つけて松倉が「鍵」を見つけたのが、象徴的にも感じる。 「鍵」は実生活で使うもの……松倉が求めている「宝」の場所を開く鍵、つまり実際的に使い用途があるもの。 「本」は『本棚を見れば持ち主のことがわかるそうだ』(p40)という松倉の台詞が「913」であったけど、それを踏まえると堀川くんが関心を持っているのは「人の心」なんじゃないか? (それも特に松倉の心なんじゃないか・・・・?←コンビ好き的に重要) 松倉の父親の本が何故あんな状態だったのか気づいたのも、父親の本の扱いに怒った松倉に、親への誤解を解いてあげたかったという気持ちからなんだよな……。 また、この回は堀川くんが語りの中で  『小学生の松倉が那須で見た星空はどんなだったろうと、ふと思った。』(p308)と、かつての松倉の幸せを想像し、今の松倉にとっての幸せは何なんだろう?と、松倉の幸せについて想いを馳せているようにも感じられる語りがさりげなくあるのが好きです。  最後、月が雲に隠れていく描写(p321)は紫式部の「めぐりあひて」の歌をちょっと思い出してしまった。  「めぐり逢ひて 見しやそれとも分かぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かげ」(紫式部 百人一首 五七番)  この歌は紫式部が幼馴友達との再会を詠んだ歌なのですが、親しい友と久しぶりに会えた特別な時間があっという間に過ぎ去ってしまう、その感慨について詠まれています。  (こちらの和歌については「角川ソフィア文庫 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 百人一首(全)」谷知子 編を参考にして書いています。) その状況とはまた違うのですがその歌を踏まえてこの情景描写を見ると   松倉の事が少しわかった、心が通い合った、と思った途端、またわからなくなってしまう― そんな堀川くんから見た松倉との心のふれあいの様子が幻想的な月の描写によって際立たせてくれているような気がします。        次はいよいよ「友よ知るなかれ」    この次の章があるからこそ、私はこの小説がここまで好きなのかも知れないと思います。 この回での出来事を踏まえて、堀川くんが今まで取らなかった行動をするところが好きです。 補足:この章で出て来た清張とスティーブンソンの宝島について    ※松本清張とスティーヴンソンの「宝島」について少し述べているのでこの二作品の小説についてのネタバレ注意!    ↓  ↓       米澤先生は以前、小説丸のインタビューで『―松倉の存在が窓となって、物語の中に社会の風が吹き込んできていればと思います』<STORY BOX2019年1月号掲載>(ネット記事 https://shosetsu-maru.com/interviews/authors/storybox_interview/67) と語っていますが、その松倉の父親の持ち物に社会派ミステリーの代表作家である松本清張の『零の焦点』をチョイスしてきたのは象徴的な感じがします。   そして松倉、スティーブンソンの「宝島」を読んだ事ないって言うの、嘘だと私は思うなぁ。 というか、「読んでない」とは言ってないか。「新宝島は読んだな」(p244)と答えたのはごまかしなのではないか? 何故ならこの小説のとある登場人物が松倉に似たところがあるなぁと思うからです。 (私は堀川と松倉の読書の趣味について知りたいぞ……!)
  • 2026年10月18日
    紅茶と薔薇の日々
    紅茶と薔薇の日々
    文章に雰囲気があって 純喫茶で読むのが似合いそう。 (私には特に行きつけの店はないけども😓でもそういう喫茶店で読むのが合いそうな本が好きだ……!)
  • 2026年10月18日
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節
    再読しての感想や考えた事まとめ。 一話ずつ書いています。 第4話 「ない本」感想 ※思いっきりネタバレしています。 ※シリーズニ作「栞と嘘の季節」まで読んでの感想なので「栞と嘘の季節」のネタバレにも注意! ※腐向けっぽい表現があります。      (※引用のページ数は全て「本と鍵の季節」文庫版からです。)  ↓   ↓  ↓    (長文です。)          主に2人の関係性に注目していつも感想を書いていますが、推理小説としてならばこの話が特にミステリーという小説の謎解きの味わいを私に感じさせてくれます。 ふたりが図書委員という設定が活かされているし なおかつ言われてみれば……という感じがする謎解きが好き。 そしてそれだけで終わらない真相があって。     この話が今までと違うのは、今まではどちらかと言えば松倉が中心になって推理を行っていたのが この話以降では堀川くんの視点がより大事になって来ているように感じる事。 それが2人の関係性が今までより対等に近づいた事を表しているような気もする。 この話がこの本の中では一番暗い話ですが……。 でもこの話で松倉が見せた図書委員としての矜持はその後の話にも重要な意味を持つし、私は松倉が先輩に対してあれだけ不機嫌だったのは図書室や堀川くんを守りたい気持ちが強かったからじゃないか?と思うんです。 後、松倉の依頼人への態度について堀川くんは 『松倉は温和な人間ではないかもしれないが、敢えて事を荒立てて喜ぶタイプでもないというのに、今日はどうも挑発的だ。』(p222) と述べているけど、私なんかは堀川くんがこういう風に松倉の行動に違和感持っているのを読むと 「松倉が依頼人に厳しいのはいつもの事では?」と少しツッコミを入れてしまうんだけど😓(苦笑) 読者が読めるのは依頼人が図書室や堀川くんに妙な依頼を持って来ている時だけなので普段の図書委員松倉はもう少しスマートに物事を受け流したりできる奴なのかなと思う。   また、いつもなら2人で相談できる時間があるのに今回はそれがない。 『松倉がなにか言いたげな素振りを見せるけれど、この静けさのために長谷川先輩に声が届くことを恐れてか、黙ったまま歩いている。』(p214-215) 堀川くんは松倉が話したそうにしているのをちゃんと気づいてはいる。 けれど、何か理由をつけてふたりの時間を設けようとは特にしない。 それがなんとなく前回の話で、堀川くんのなかで松倉との関係に少し思うところが出てきてそれが今回の「相談はしない」という行動に出て来てしまったのでは……という深読みもできるのかも知れない。 一方で、堀川くんは 『松倉は気づいていただろうか。』(p233) 自分が何故、真相に気づいたのか、その根拠を述べていますが このモノローグ、私には堀川くんが松倉に心の中で語りかけているようにも思えてしまうんですよね。 それは長谷川先輩の友人への想いに気づけたのは、堀川くんもまた松倉の事を大事な存在だと思っているから、 この真実に気づけたかのような―  次の「昔話を聞かせておくれよ」の語りの中で 『ーけっこう打ち明けた話をするようにもなった一方で、なんとなく踏み込めない壁、いや溝のようなものを感じていたのもたしかで、ー(以下省略)ー』(p279) と述べられていますが、その事から、この「ない本」の話の時期は 堀川くんと松倉が図書委員の相方として過ごすうちに関係性が進んで来てそれによって前は見えなかった松倉と自分を隔てている「溝」のようなモノにも気づいてきて、そこからどう進んで良いのかわからなくなっている。 そんな時期にあった象徴的な出来事だったのかも知れないとも思います。
  • 2026年10月10日
    鐘の音が響くカフェで
    鐘の音が響くカフェで
    「失われた時を求めて」を読んでみたいけど、あの長大な物語を読み切るにはまだ体力不足な気がする・・・ そんな時に見つけたこの小説。 「失われた時を求めて」の物語と出会った少年の話なのですが、 私みたいに「失われた時を求めて」を読んだことがなくても、ページの左隅の解説がこの小説の中でのプルーストの物語へのオマージュ表現についてわかりやすく説明してくれているのが助かります。 (たぶん、私がもしプルーストを読んだ事があったとしてもオマージュ表現には中々気づけなかったのではないのかなとも苦笑) 作者も訳者の方も「失われた時を求めて」という小説が大好きなんだなというのが伝わってくるし、それでいて物語を愛するとはどういう事か、その初心を思い出させてくれる物語でした。 挫折してもいいからプルースト、やっぱり挑戦してみたいな。
  • 2026年9月27日
    パッキパキ北京
    主人公が北京という巨大都市の中で縦横無尽に人生を楽しんでいる、でもだからといって街に「適応」はしても染まり切る事はない個性があって、社会や物事を彼女なりに観察・分析しているのが読んでて面白かった。 そういうところ、ちょっと「枕草子」っぽいかなとも。 個人的には謎の柑橘類に必死に齧り付くシーン(p69)が、彼女のバイタリティーを感じさせて好き。 最近読んでる現代小説で、ここまで社会の空気に流されずに人生を満喫している主人公は中々いなかった気がしてそれが新鮮に感じた。
  • 2026年9月27日
    ハワーズ・エンド
    ハワーズ・エンド
    人と人が出会った時 変わっていくものと変わらなくていい個性があって そのどちらをも丁寧に描いている 一方で自分の考えにだけ 固執して他者を介在させようとしない人間にはフォースターは厳しい目を注いでいる。 それはその人自身の考えというより その人の育った環境の価値観であり、 そこから出る事が出来なくなった人間は周りだけじゃなく自分自身をも不幸にしてしまうそう言っている感じがする。 自分の居場所から 一歩踏み出して 他者と向きあってみる事 フォースターの描く イギリスの大いなる自然は 人間や生物にとっての 普遍的なものを感じさせ それが 人と人がつながる事の 可能性を表しているように思う
  • 2026年9月27日
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節
    一話ずつ読んだ事の感想や考えた事のまとめ。 第三話「金曜に彼は何をしたのか」 ※思いっきりネタバレしています。 ※シリーズニ作「栞と嘘の季節」まで読んでからの感想なので「栞と嘘の季節」のネタバレにも注意! ※腐向けっぽい表現があります。  ↓        ↓      ↓     ※引用のページ数は全て文庫版「本と鍵の季節」より  最初の図書室のシーンの堀川次郎、やたら思いついたくだらない事を松倉に話すじゃんか。😅 『青い鳥』の下り(p127〜128)はウィットに富みすぎてて、何回も読みたくなる。 しかし松倉、植田くんがふたりのやりとりに呆れているのに対してちょっと言い返してみせるのは(p124) 私は思うんだけど堀川くんとの冗談めかした会話は松倉にとってはくだらないものではない、貴重な日常の1ページだと思っているからではないからかなぁとも。 『栞と嘘の季節』の瀬野さんの松倉評(「栞と嘘の季節」文庫版p155)を聞くとなんか松倉ってクラスでは気を張ってそうなイメージがあって、堀川くんとこういうくだけたやりとりがするのが彼に取って大事な時間なんじゃないか。 しかし、後から読み返すと松倉が堀川くんと言葉を交わしつつも 『貼ったポスターの傾きが気になるらしく、松倉はこちらを振り返りもしない。』(p124) と、少し心あらずな感じなのはあの事が気にかかっているからだったのかな…とも取れる。  事件の捜査のふたりのやりとりも好きだけど読み返してみて気になった部分を。 それは植田の兄貴の『家内安全』のお守りを見る松倉。(p163) ここで2人は冗談を交わしていますが この図書委員シリーズでは 登場人物たちがある種の"お守り的存在"を必要としているのを見る事になるのに対して、植田の兄貴の場合はストレートに神社のお守りを持っているのだな……。 むしろ、このお守りを見て、後の松倉は堀川次郎の前で『お守り』という言葉を使うようになったのかも。植田の兄貴に少しシンパシーを感じて。 松倉が付いてきた理由。 私は堀川くんが言った理由だけじゃないと思うけどね。 というより、松倉は『「いずれにしても、退学にはならないさ。いくら横瀬がいかれていても、退学ともなれば大事だ。ほかの教師ももう少し真面目に調べるだろう。」』(p180〜181) そう思うなら、松倉的には植田の兄貴の証拠探しに付き合う必要はなかったのだし、むしろ植田くんがそれを見つけない方が都合がいいわけで。 結局のところ、堀川くんが妙な事にまた首をつっこんで、巻き込まれてしまわないか様子を見る為に来たんじゃないか? (※コンビ推しなのでそう思ってしまう) 後、植田くんの事も委員としては真面目なので本当に自分が考えてる事をやらかしそうな人間なのか、見極める為に来たんじゃないですかね……松倉、他の依頼人に比べると植田くんには比較的優しい気もするし。  (オイオイ💦な事もしてたけど😓)    そして事件の真相……理由はわかってもスッキリしない、理解できないものを見た不気味な感じがよく出ている。 その前にメタファーかな?と思う部分を。 『路上になにか落ちているのか、行く手で、スズメが二羽、アスファルトの上をついばんでいる。僕たちが近づくと、なにもする気はなかったのに二羽とも飛び立ってしまった。』(p182) とあって、スズメは日常的に都会でも見られる鳥だけど、その二羽のスズメがふたりの前で飛び立つことで堀川と松倉が図書室でくだらない話をしていた友達としての関係から非日常の影が二人の間に広がっていく事を暗示しているかのようでもある。 でも、そのホラーテイストの語りの中にも私は同時に堀川くんが「個」が離れていく痛みのようなものも感じているようにも見えるんだよな……。 堀川が松倉を自分と違う考えを持った『他人』だと意識したのはこの瞬間だと思う。 そしてここからが本当の始まりなんじゃないか―とも。 オーディオブック版の感想を少し。 ↓   植田くんの家に行く道中のやりとり、堀川くんの『「ふざけんなよ」』(p144)は私の中でツッコミを入れるみたいな感じの言い方を想像してたけど、伊坂堀川の言い方が可愛らしくて、松倉がちょっとからかいたくなる気持ちわかるわぁ……!ってなる☺️
  • 2026年9月21日
    モペットちゃんのおはなし新版
    モペットちゃんのおはなし新版
    ピーターラビットで有名なベアトリクス・ポターですが、猫好きとしてはこの絵本もおすすめしたい。 猫の顔だけじゃなく足の感じとか、描くの難しそうなのに実際の猫のように可愛いらしく描いてる。 ポターの描くちょっと間抜けだったりいたずらっ子な動物達が私は好きです。
  • 2026年9月21日
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節、再読して思った事や考えた事まとめ。 第二章『ロックオンロッカー』     1章ずつ感想を書いていけたらと思って書いています。 ※思いっきりネタバレしています。 ※シリーズ通しての感想もあるので、「栞と嘘の季節」のネタバレも注意! ※オーディオブック版の感想も少し ※腐向け注意         ※長文です。         ↓   ↓       ↓          この小説において「付き合う」という単語は"友達付き合い"という意味だとはわかっているつもりだけど、2話冒頭からいきなり『松倉詩門と付き合うようになってがらー』と来ると、「おっ!おう……!?」と反応してしまうところがあるな😅笑 話は戻って 『松倉詩門と付き合うようになってから、それまで思いもしなかったことを見聞きするようになった。』(文庫版p76  ※以下、引用時は文庫版参照) と堀川くんは語っているけど、私的には堀川くんのこの人が良すぎる性格でよく今までトラブルに巻き込まれずに済んだな……?😅とちょっと思ってしまうところもある。 いや、語られていないだけでヤバい目に遭いかけた事はあるけど、悪運の強さで乗り切って気づかないまま終わったか、語られてないだけで色々あったのかも知れないという可能性もなきにしもあらず。   何にしても、堀川くんにとって松倉詩門という男は日常の下に隠れている非日常や人の心の不可思議さを知る入り口的存在なんだと思う。  それにしても、このロックオンロッカーの頃が一番普通の男子高校生っぽい友達ノリな感じがする。 この美容院回、米澤先生が日頃から散髪に行って感じている事を少しネタにしてるところあると思う。 松倉の 『「動きってなんだよ。髪が動いたら妖怪だ」』(p91)とか。笑 まぁ、言われてみれば「髪に動きつける」って妙な表現だけども! しかし、美容院で店員さんと話すのが苦手な松倉、堀川くんにばっかり話しかけてるけど その感じでバイトの接客は大丈夫なんだろうか……😅苦笑 自分が会話の主導権握ってたら大丈夫なのかな。  この話で「栞と嘘の季節」で本格登場する瀬野さんの話題がチラっと出てくるけれど、なんで松倉はあえての瀬野さんの話題をチョイスしたのか……と考えてみる。 ふたりはクラス違うから共通の友人がいない。 だからパッと堀川くんと共有できそうな話題で思い出したのが、学校一の美人で有名な瀬野さんの話だったんのかな? (「栞と嘘の季節」で瀬野さんと出会った時、堀川くん、瀬野さんの顔と名前が一致してない感じだったけども😓)  後、堀川くん、思いついた事をそのまま言っている癖が出てしまっているけど、こういう時フォローできる松倉、やっぱり大人だなって思う。  この回の美容院のコミカルな描写、オーディオブック版で聴くと伊坂堀川(伊坂は声優さんの苗字)が心の底から松倉担当の美容師さんのとんちんかんな質問にツッコミ入れつつ、笑いを堪えているように聴こえて面白いです。   『「僕はてっきり」』『「俺もてっきり」』(p98)ってセリフが2人だけでわかり合ってる感じがして、なおかつ『てっきり』というひらがな言葉が可愛らしく感じられて😊私のお気に入りの場面。  松倉が堀川くんに『パセリコーラ』をやたら勧めようとするの、自分と同じ感想を仲良い子に持って欲しい!という要求に見えて仕方ない。 そして、堀川くん、この後の話もだけど松倉がジュース勧めてくるの、乗り切りじゃない感じ出してるのに、飲むと割と気に入ってしまうの、松倉への好感度に比例しているような気がする。本当は"パセリが嫌い"(p103)なのに。 後、  "飲んだ事ないジュースを飲む"="今まで知らなかった世界を知る" というメタファーもある? また、松倉はジュースだけでなく推理でも堀川くんと結構「認識を共有」したがる描写がこの回だけでなくあるなぁと。 単に答え合わせがしたいってだけではないように私には感じる。 堀川くんは今回の事件については 『認識を共有できているという感覚はあるくせに、やっぱり言葉で確認しないわけにはいかないのだ。』(p113) と言っているけれど、 松倉は賢いので今までの人生で気づいている事がたくさんあっても、過去の事もあり、その疑い深さから自分の考えを誰かと共有しようと思った事はあまりなかったんじゃないか? でも堀川だったら共有しても良いかも知れないという思いが彼の中ではあって、それが堀川くんと自分の考えを話しつつ一緒に推理をするという行動と、ほぼ無理やりパセリコーラを飲ませるという行動につながっているんじゃないかと。(←そこかい!😅) つまり松倉は堀川くんと「推理という名のコミュニケーション」をしているんじゃないか?とも思ったりします。 また、この話の最後のシーンでふたりとも強がってるけど(p118~119)同級生男子のノリで友達でいれたのがこの頃で、今(「栞と嘘の季節」)はお互いを前より知ったが故にフィーリングの付き合いよりも何かあったら色々相談しながら一緒に問題を解決していく「相方」って感じがする。 しかし、 松倉はこの美容院にその後行ったのかどうかはちょっと気になるところ……😓(行くなら堀川担当の寡黙な人に担当してもらった方がいいんじゃないかな💦)
  • 2026年9月13日
    別府フロマラソン
    作中に出てきた別府and温泉関連ワードを説明する後ろの注釈が充実していた。 この小説の武者小路泉家の「別府フロマラソン」はフィクションだけど(でも表泉家の「べっぷフロマラソン」は本当にある模様。) この世には 温泉巡りに人生をかけている人が本当にいるのだなと知れた。 何に人生をかけるのかは人それぞれ。そして、その趣味が人生を豊かに、人間性も育ててくれるものならその趣味は良きもの。 本当に別府は温泉大国なんだな。
  • 2026年9月12日
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節、再読して思った事や考えた事まとめ。 第一章『913』 1章ずつ感想を書いていけたらと思って書いてます。 ※思いっきりネタバレしています。 ※二作目の「栞と嘘の季節」のネタバレもあるので「栞と嘘の季節」まで読了済みの人推奨です。 ※腐向けっぽい表現になってしまった箇所があるので注意! ※長文です。 ↓ ↓ ↓ この頃の堀川次郎、今(「栞と嘘の季節」の時)よりも無邪気な少年感あるなぁと読んでいて思う。 話口調も『すげぇな。真面目にやろうぜ」(文庫版p35)とか言ったりするし。 今の方が中性的な話し方な感じがするし、それは米澤先生が二人のキャラ付けをはっきりさせようと思ったからかも知れないし、松倉とまだ知り合って二ヶ月目なので素の自分を見せる事よりも少し大げさに男子ノリを出していたのかも知れないとも。(この年代の子は結構ノリを大事にするイメージなので。) 個人的には堀川と松倉の関係が変わっていくとともに図書委員としてのふたりのスタンスが変わっていくところが注目ポイントだと思っていて。 例えば第一話では図書委員の先輩が仕事しないで図書室で遊んでた事についてそこまで堀川くんは問題に感じていない感じがする。 その先輩達が引退して 『図書室は寂しくなった』(文庫版p10) と語っているし。 でも2作目の『栞と嘘の季節』では、 『付け加えるなら僕は、この学校の図書委員が図書室を私物化した過去をこころよく思っていないので、ふだんは何となく足が向かない。』(『栞と嘘の季節』文庫版p37) とはっきりと自分の考えを述べている。 読み比べてみると彼らの図書委員としての成長を感じさせるシーンが所々にあり、図書委員としての仕事に対する責任感を持つようになってきたように感じさせられ、彼等のファンとしてはそういうところを見つけるとなんだか少し嬉しくなります。 松倉に関していうと、この第一話での堀川くんの語りでの松倉の紹介文は『ほどよく皮肉屋』(文庫版p10)ってなってるけど、今となってみれば『ほど良く』じゃないだろ! 結構な皮肉屋だろ…!とちょっとツッコミを入れたくなるけども苦笑 でもこの頃は堀川くんと出会ってまだ二ヶ月なので松倉はちょっと猫被ってる部分があったのかも知れぬ… 1話の時点では堀川くんに対して推理を話す時、シニカルな見方はしても、言葉はけっこう選んでいる感じはある気がする。😅 しかし、堀川くんとふたりっきの時は今日中にする事終わって退屈そうで、堀川くんに提案されてまぁ督促状でも書くか、って感じだったのに、浦上先輩が来たら『「督促状を書こうと思ってたところです」』(文庫版p19)って言うの、先輩、依頼もまだ何もしてないのにシャッター下ろそうとしてるように見えるんだけど苦笑 個人的には、もうこの頃から松倉は堀川くんの事を軽く話す感じの友達とはちょっと違う感じの友達だと感じていたんじゃないかと思っています。 そうじゃないと、松倉は堀川くんについて来て欲しいと頼まれてもいないのに一緒について行かなかったんじゃないか? この時先輩が依頼を持ってきた時点でさすがに何が起こるか松倉にも全ては予想できなかったと思うし。 (まぁ、それはコンビ好きの私がそうだったら良いなと思っているからそう感じるところもあるかもですが苦笑) 一方で堀川くんの方は松倉との関係に対して、『会話の節々から、松倉の父親はもう亡くなっているのではと思うことがある。彼が詩門という名前を我慢するのは、親への義理立てじゃないのか。本人に確かめたことはないし、これからも訊くことはないだろう。』(文庫版p13)と言っているけど、これから知る事になるんだぞ…堀川…!と、ここを読むと堀川次郎に語りかけたくなってしまう苦笑 なんというか、堀川くんの語りは読者にとってけっこうミスリードな感じがあるよね💦苦笑 というか、初期堀川は自分の心も、人の言葉もまだ見えやすい部分しか見えていない。いや、本当は気づいている部分もあるんだけど学校という環境に適応する為に自分が感じている"違和感"みたいなものをなるべく見ないようにして生きてきた部分があるんじゃないかと思う。 それが松倉との関係が変化していき、色んな謎を解いていくとともに、人の心の奥にも目が行くようになっていく、そして自分自身についての心の気づきも色々あったんじゃなかと思う。 この回でいうと 『ーそして、明るさに憧れた先輩よりも風変わりな友人の言うことをすんなり信じている自分を不思議に思った。』(文庫版p69) ってところが私は好きなんですが、初めて読んだ時はなんか、恋の目覚めみたいなモノローグだな!って思っちゃったけども😅苦笑 真面目に言うと堀川くんは心の深い部分ではやはり図書委員としてサボらずに一緒に仕事をしていた松倉の事を信頼を置ける存在と感じ始めていたからこそ彼の言葉を信じる事が出来たんじゃないかと思うのです。 読み返してみると、 第一話ですでにこの物語にとって大事なエッセンスが詰まっているのだなぁ・・・!と。 それと、この小説の最後の『友よ知るなかれ』と、この話を読み比べてみると松倉の心境についても色々考えてしまうな…。それについてはまた書けたら良いなと思いますが。 それは置いといてこの第一話初めて読んだ時は堀川くんのように、えっ、まさかの展開…!と思ったけども、緊迫感あるシーンで松倉の助言を受けてコンビで乗り越えるところが好きだし、今読んでも堀川くんを諭す松倉がミステリアスな感じに映ってカッコ良いな。 補足:ここから江戸川乱歩の「黒手組」について少し述べているので「黒手組」のネタバレを見たくない人はバックでお願いします。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ふたりが偽装した暗号、これ、以前にふたりが一緒に図書室で解いた事があるという江戸川乱歩の「黒手組」の暗号(文庫版p22〜23)をヒントに思いついたものなのかなと思いました。そう考えると『黒手組』の暗号を図書室で解いた事は2人にとっても大きな出来事だったのかなと思ったり。
  • 2026年9月12日
    ハワーズ・エンド
    ハワーズ・エンド
    『モーリス』が書きたいテーマで勢いのまま書いた、そんな強い想いを感じさせる小説であるなら、『ハワーズエンド』は登場人物が社会の中で何を大切にしてきたのか、その考え方を探り探り丁寧に描いている印象を受ける。どちらにもどちらの良さがあり、フォースターの書く小説は私に読書の楽しみを感じさせてくれるなぁ。
  • 2026年9月12日
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節
    何度目かの再読、最後まで読み終わった・・・! 読みやすい文章でありながら、ストーリーが進んで物語が深まっていくとともにさりげない情景描写が心に沁みる。 そういったところが、文学的な香りを感じさせ、この「図書委員シリーズ」を私が好きな理由の一つです。
  • 2026年9月6日
    プラハの古本屋 (中公文庫)
  • 2026年9月6日
    ハワーズ・エンド
    ハワーズ・エンド
  • 2026年9月6日
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節
    「堀川くんのここが良いなと思うところ」 ※シリーズ全編読んでの感想なので「栞と嘘の季節」まで読んでいない方はネタバレ注意…! 堀川くんのここが好きだなぁと思うところは松倉と友達でいる理由が、話が合うからとか、同じくらい賢いからとかよりも自分と一緒に図書委員の仕事を松倉が真面目にやって来てくれたからっていう感じのところが凄く良いなぁと思う。 米澤穂信の他の青春小説でも、派手な事ではなくそういう基本的な事を大事にする大切さが描かれているよね。
  • 2026年9月6日
    本と鍵の季節
    本と鍵の季節
    ※シリーズ全編読んでの感想なので「栞と嘘の季節」まで読んでいない人はネタバレ注意…! 「図書委員シリーズ」は既刊の2冊とも読んでいますが、読み返していくとふたりの関係性が変化するとともに、図書委員の仕事がふたりにとって大事なものになっていくのがわかるなぁ!
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