ポロック生命体 (新潮文庫)

2件の記録
-ゞ-@bunkobonsuki2026年3月22日SF小説を読むことは、「ゼロの轍を踏む」ことだと思っている。現実で一の轍、二の轍を踏む前に、架空の物語で失敗をしてくれているのだ。 本作は、人工知能の存在をめぐって人間の輪郭に触れる短編群だ。人工知能が発達するにつれて、「人間らしい営み」とされてきた数々は、実は人間に限ったことではないと判明した。 表題作『ポロック生命体』は、亡くなった画家が「亡くなる数年前からAIを使用していた」と判明するところから始まる。これは現実にもありえること、もう起きているであろうことだ。 ここで踏んでくれた轍を、どう解釈するか。 本の読み手を試す作品である。

