どうしても生きてる (幻冬舎文庫)

8件の記録
- しおり@Kaffee58882025年5月1日読み終わった仕方ないよ、生きてるんだもん。 どうやっても、そこで生きるしかないし、逃げても、選んでも結局のところ、「置かれた場所で咲きなさい」じゃないけど、どうしようもなく生きてるんだから。 この作品、多分だけど、朝井リョウ先生の「正欲」が好きな人は好きだろうなと思う。自分の中で「正しく生きられてないんだろうな」とかそう言った「生きる」とか「死ぬ」とかを考えたことが一度でもある人は読むとなんとなく楽になるんじゃないかな、と思う。自分一人じゃないんだ、ってそんな気持ちになる。ただ、この作品があまり刺さらなかったなって言う人はそれで良いと思う。健康で、とても。皮肉を言ってるわけじゃない。羨ましい。この作品に救いを求めてる自分に酔ってるわけじゃない。そう見えるかもしれないけれど。嫌だな。そうやってごちゃごちゃ考える人は本当にこの本が「向いている」と思う。基本的に、今の人生において「ハズレクジを引かされた」とか「痛いって言える場所があればよかった」とか、そういう痛みを心の奥底に隠してしまって見ないふりをした人に向けた本だと思う。届け。