子どもが古本市で、じぶんのおこづかいで買った本。玉砕の意味も分からず読んでいた。 人はそうそう玉砕できるものではない。直前に決意が鈍って当たり前。命令できる者自身が、いざ玉砕を実行できるとも（とてもじゃないが）限らない。

「一体なんのための玉砕なのか」「なんのための自決なのか」どれほどの人が、そう思いながら命を落としていっただろう。

構造として擁護も批判もなくただ主人公の一人称でずっとすすむので余計ゾッとした、本人が自認してる人間性と実際の言動に滲み出てる人権意識のなさ…

小学生新聞の東京大空襲の記事を読んだからか、本棚から取り出して読んでいた。 戦争とはまったく関係ない、デジタルアートの展示を見に行った時に何か画面に表示したい言葉を入力してと言われた彼は、少し考えて「戦争をやめろ」と入力した。他に例として出されていたのは「おなかすいた、ねむい」とかだった。想像していたのとは違う強いメッセージだったので驚いてフッと笑ってしまったのだけど、あれは本当に良くなかったとあとから反省した。「戦争をやめろ」という文字は、血の赤と、暗く黒に近い緑と、未来への希望を込めた黄で構成したとのことだった。 わたしは何ができるだろう。