ここは退屈迎えに来て

6件の記録
- haku@itllme2025年6月12日読み終わったタイトルに惹かれた。 これが私のこの本への感想を語るのに十分な言葉だと思う。 都会と地方 年齢、恋愛、友人 色んなものが色んな年代の女性たちから 広がっていた。 1番印象に残ってるのは 「やがて哀しき女の子」かな。 夢に敗れて地元に帰り、自分の人生に疑問を持つことをやめて、いや、その疑問自体が消えていく様子がリアルだった。 南とあかねの2人の奮闘と結婚というものが達成されて瞬間の変化。 「そしてもう、気ままで向こう見ずで生意気だったころの自分を思い出すことはなかったし、まだ見ぬ恋人を求めていた心許ないおぼつかない日々のように、立ち止まって思索的なことに思いを巡らせることもなかった」 こう最後に書かれていたけれど わたしはこの終わり方がどうしてか少し寂しくも感じた。 あとがきに返答するなら わたしはこの本が刺さる方の人間であると思う。
- 北村有(きたむらゆう)@yuu_uu_2025年3月24日読み終わった私が東京に来たのは30歳手前だったから、この連作短編に出てきた数々の少女たちのように「東京に対する恋焦がれ」みたいな気持ちはなかったのかもしれないけど、振り返れば函館の田舎から札幌に出てきた大学入学時にその憂さは晴らされていたのかもしれないな〜