お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門 (ちくま新書)

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- ろじ@reads_rjur2025年6月18日読み終わった面白かった!私も大学でジェンダーやフェミニズムを学びたかったよ〜!! 処女が尊ばれるのは、家父長制社会において子供の(継承における)正当性を保つためと書いてあって、なるほどなと思った。思ったが、そこまでして女性を周縁に追いやりたい執念は怖い。 本書内で取り上げられるプリンセス物語は、シンデレラ、白雪姫、眠り姫で、本文中で言及されているが元はグリム童話だが世界に広まっているのはディズニー版の物語だ。それもあって自然とアナ雪のことを思い出した。アナ雪がジェンダー観点でカウンター的立ち位置の作品というのは知っていたけど、この本を読むと更に深く納得できる。欧米の男女差別は、女性は何も出来ずひたすらにお人形になる、男性はなんでも一人で頑張らないと報われない、という考えが根底にあるらしいから、確かにそれならアナ雪はカウンターになるよなーと思う。シンデレラ、白雪姫、眠り姫と違い、王子様が不在でもエルサはプリンセスになれるのだ。 そして取り上げられている物語がディズニーで有名なものなだけあって、私の大好きなソシャゲ・ツイステのモチーフになっている物語も多い。 ツイステは割と差別を許さない作りになってるんじゃないかな…と勝手に思っているので、この本のような視点も盛り込んでくれると嬉しいなーと思う。 なんかたくさんディズニーのこと書いちゃったけど、ディズニーがイスラエル支援をしていることは認識しており、でも私はツイステが大好きなのでツイステはプレイしていて、それ以外のディズニーはゆるくボイコット&虐殺は絶対に許さない、という立場です。
- amy@note_15812025年3月15日かつて読んだ感想2002年に出版された本。フィクションに込められたジェンダロールは今や普通に作品批評の際に語られるものになってきたけど、おそらくその先駆けと言ってもいいと思う 有名なディズニープリンセスの白雪姫やシンデレラ、眠れる森の美女などから思い込まされている女らしさ、男らしさを考えて男女が平等に社会に参画するとはどういうことなのか、ということを書いている 何がびっくりしたって2024年の今でも全然、全然この見方が現役だということだ。悲しい…!20年経っても変わらないことが、悲しい! でもこういうフィクションからジェンダーやフェミニズムについて解釈して語らう人が増えたことはうれしいし前進している部分だと思う。だからこそ、やっぱり構造のほうも変わってほしい