増補版 図説 台湾の歴史

6件の記録
犬山俊之@inuyamanihongo2026年8月18日買ったかつて読んだ台湾2023年にSNSに書いた文の転載。 * 台北二二八紀念館を見学すると、日本人が免罪された気になってしまう問題。 二・二八事件(1947年)はその後長く続いた中華民国政府による民衆虐殺事件、白色テロの発端となった出来事で、この紀念館には事件の経過、多く被害者の氏名など詳しい展示がある。 ただ、その語られた方が「それまでこの地を殖民地として支配していた日本も問題があったが、その後に来た国民党政権が比べ物にならないくらいひどかった」と。所謂「犬去りて、豚来たる」という話。 自分は今まで三回行ったことがあるのだけれど、毎回同様の話を日本語ガイドさんから聞かされた。 なにぶん聞き手である自分が日本人でもあるし(面と向かって批判しにくいし)、国民党政権の暴力を強調したくなるのはわかるのだけど、相対的にしろ「日本のほうがよかった」と言われると、勘違いしてしまう日本人もいるだろう(というか、実際に「いた」ので、これを書いている)。 だが、この二・二八事件からさかのぼること、52年前、1895年に日本の軍隊は台湾に上陸した。そしてその際「台湾の各地に、民衆が奮起して日本軍に抵抗したのは事実である。多くの死傷者を出し、流された血は川をなした」(『台湾の歴史』p.99)。我々は残念ながら、この時の正確な犠牲者の数を知ることはできないし、被害者の遺族の声を聞くこともできないが、武器らしい武器を持たなかった民衆が近代的な軍隊と対峙してどうなったのか想像はできる。 台湾民衆の悲劇というなら、それは二・二八事件の半世紀前に始まっているし、そこではもちろん日本こそが直接の加害者である。それを忘れて台北二二八紀念館を出て来てはいけない▼















